『M.バタフライ』ルネ・ガリマールの頭の中を探る日々-主演・内野聖陽×演出・日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)対談
「圭人君が人の2倍頑張るんなら内野だって人の3倍ぐらいは頑張れよっ!」って自分に拍車をかけてます。
「日澤さんはすごく柔らかい感性を持った方」「内野さんは、可愛いですよ」
――おふたりは初タッグになりますが、お話を伺いながらすでに息の合ったコンビネーションを感じます。
内野日澤さんはすごく柔らかい感性を持った方なんですよ。今回、やっぱり役者と演出家ではホンの読み方が違うんだなってあらためて感じていて、日々すごく助けられています。僕ら役者ってどうしても生々しくイメージしていかないと、台詞が定着しないんですよね。だから具体的な読み方になってしまうんだけど、日澤さんは抽象度の高い読み方で、戯曲を緻密に理解していらっしゃる。そうか!だよな〜!って毎回、気づかされることばかりですね。
日澤これは僕の演出方法でもあるんですけど、俳優さんの体や声などを通すことで、想像力が膨らむんです。
もちろん戯曲は十分に読み込みますが、その言葉を発した時の内野さんの声、表情、立ち位置とかで、あ、ここはこんなシーンなんだ!ってパーンとひらめく時があるんですよ。
内野それも僕、感じていました。役者のやったことにすごく触発されて、ポンポンポンポン言い始めるというか(笑)。