2024年3月12日 17:00
『遠距離現在 Universal / Remote』国立新美術館で開幕 ふたつの視点からコロナ禍を振り返り、未来と向き合う
国立新美術館で現代美術のグループ展、『遠距離現在 Universal / Remote』が開幕した。2020年からはじまった約3年間のパンデミックの期間を現代美術の作品を通して振り返る、国内外のアーティスト8名と1組が参加する展覧会だ。6月3日(月) まで開催されている。
同展は、国立新美術館では5年ぶりとなる現代美術のグループ展。展覧会のタイトルにある “Universal / Remote” とは、Universal Remote(万能リモコン)という単語をスラッシュで分断することで、その便利な機能を停止させ、ユニバーサル(世界)とリモート(遠隔、非対面)をあらわにするという意味の造語だ。非常に深刻な状況であったにも関わらず、現在の私たちが忘却しつつあるかつてのパンデミックの日々について、展覧会という形を通して振り返ることを試みる。
展覧会は、社会を包括する資本や情報への問題意識に着目した作品を取り上げる「『Pan-』 の規模で拡大し続ける社会」と、個人の働き方や居住について眼差しを向ける作品を集めた「『リモート』化する個人」という2つの軸で構成される。
「『Pan-』 の規模で拡大し続ける社会」