「百年後芸術祭−内房総アートフェス」レポート 地域性が伝わる作品をピックアップして紹介
北九州の八幡をはじめ各地の製鉄所から2万人規模の労働者が移住した。深澤孝史はそうした地域住民に話を聞き、 “鉄でできた海苔”を制作。さらに、かつては海苔を収穫する際、「ヒビ」という漁具に「マテバシイ」の枝が使われていたが、「マテバシイ」がもとは九州南部・沖縄から持ち込まれた植物であることを知り、八重原公民館の池にマテバシイの枝を数本組み合わせた「ヒビ」の風景をつくりあげた。どちらも緊張を緩和させるような作風だ。また、佐藤悠は、その場にいる人と即興の「おはなし」をつくるパフォーマンスを行う。これが楽しいのでぜひ参加してほしい。
楽器のように叩ける、深澤孝史《鉄と海苔》2024年
《マテバシイを立てる》について語る深澤孝史
佐藤裕《おはなしの森 君津》。天井から吊り下がっているのは奥能登国際芸術祭で描いた作品群。
また、開発好明は5市で10人の先生を招く講座《100人先生の10本ノック》を開催。富津市「海苔すき先生」、木更津市「ヤンキー先生」など千葉県のユニークな人々に学ぶ。
小林武史プロデュースのスペシャルライブを軸とした「LIVE ART」
一方、「LIVE ART」では、小林武史プロデュースのスペシャルライブ「通底演劇・通底音劇」