くらし情報『「百年後芸術祭−内房総アートフェス」レポート 地域性が伝わる作品をピックアップして紹介』

2024年4月12日 17:00

「百年後芸術祭−内房総アートフェス」レポート 地域性が伝わる作品をピックアップして紹介

袖ケ公園にある指定文化財「旧進藤家住宅」では、大貫仁美が衣服をモチーフに、板ガラスに金継ぎを施した作品を展示。ワークショップで住民から集めた言葉も展示している。また、職人肌のアーティスト・東弘一郎は、国指定重要無形民俗文化財である井戸掘り技術「上総掘り(かずさぼり)」に着想を得て、金属の溶接から職人とともに作品を制作。会期中、実際に穴が掘られていく。

「百年後芸術祭−内房総アートフェス」レポート 地域性が伝わる作品をピックアップして紹介

江戸時代に御地方役を務めた名家「旧進藤家住宅」
「百年後芸術祭−内房総アートフェス」レポート 地域性が伝わる作品をピックアップして紹介

大貫仁美《たぐり、よせる、よすが、かけら》2024年
「百年後芸術祭−内房総アートフェス」レポート 地域性が伝わる作品をピックアップして紹介

東弘一郎《未来井戸》2024年
富津市

海苔の生産量が今も県下最大の富津市。五十嵐靖晃は、埋め立ての際に元の漁場の漁業権を放棄し、富津岬の南側に漁場を移して海苔業を続けた人々と協働で編んだ海苔漁の道を下洲漁港に設置した。富津公民館では、中﨑透が地域の人々にインタビューを行い、備品や作品を組み合わせたインスタレーションを展示。さまざまな年代の人の話し声が聞こえてきそうな30を超えるエピソードを巡る。隣接する富津埋立記念館では、丹下健三の「東京計画1960」と掛け合わせ、内房総の湾岸風景を海苔、海面を醤油で制作した岩崎貴宏の作品が見事だ。


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五十嵐靖晃《網の道》2024年
「百年後芸術祭−内房総アートフェス」レポート 地域性が伝わる作品をピックアップして紹介

中﨑透《沸々と 湧き立つ想い 民の庭》2024年
「百年後芸術祭−内房総アートフェス」レポート 地域性が伝わる作品をピックアップして紹介

岩崎貴宏《カタボリズムの海》2024年
君津市

江戸時代から海苔の養殖業が営まれていた君津では、1961年に製鉄所誘致が決まり、漁業権を放棄。

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