「ジャニーズファンクラブ規約」問題…変更を求められた3項目は法的に何が抵触?
3.・・・退会処分とされた会員は、損害賠償請求等の一切の権利行使ができません。
第5条
1.「タレント」およびジャニーズ事務所は、タレントファンクラブのサービスに関し、いかなる責任も負わないものとします。
何ら帰責性がない場合でも、事業者側が恣意的に強制的に退会させることができるとする条項は、消費者の利益を一方的に害するものとして、消費契約法10条により無効とされる可能性があります。
事業者都合による強制的な退会は、見方を変えれば事業者の債務不履行によるサービス停止を自由にでき、かつ、何らの補償もしなくてもよいという条項であり、実質的には事業者の債務不履行責任の全部の免除を定めたものであって、やはり、消費者契約法8条で無効とされる可能性があります。ジャニーズ側がファンクラブのサービスに関しいかなる責任も負わないという規約も同様です。
③入会金及び年会費の不返還
第4条
3.会員が資格を喪失した場合、理由の如何を問わず、支払済みの入会金および年会費の返還はできません。また、退会処分とされた会員は、損害賠償請求等の一切の権利行使ができません。
入会金及び年会費の不返還は、実質的には、退会時の違約金を定めたものといえます。