弁護士に学ぶ!論理的思考は「時系列の整理&自身への問いかけ」が重要
それに対して、感情的に対応するというのは論理的ではありません。「なぜ相手がこのような条件を提示するのか」しっかりと考えて、深掘りをすることが論理的な思考です。
提示する条件がこちらに不利であるほど、相手は論理的な理屈をつけて説明する必要があります。「上司が言っているから」とか「こちらが大企業だから」という非論理的な理由は(本音であったとしても)交渉の過程ではなかなか言いづらいものです。そうすると、たとえば「○○のリスクを排除するため」とか「××の達成を確実なものとするため」などといった理屈づけが必要になります。
そして、ここに交渉の糸口があります。「○○のリスクの排除」や「××の達成」ができる別の条件をこちらが提示できれば、こちらが不利な条件を飲むべきとする相手の理屈を崩すことができます。それに加え、「相手の提示する条件を飲むとすれば、こちらに(又はお互いに)△△の不利益が生じることになって不合理」という理屈づけもできればより良いでしょう。
ここまで理屈を掘り下げられると、相手の要望も踏まえつつ、こちらにとってより不利でない別の条件をお互いに探っていくことができ、議論を前に進めることができます。