高速バス運転手が体調不良で仮眠し寝坊…8時間閉じ込められた乗客に補償は?
なお、遅延が発生した場合に車内に閉じ込められるのは、列車もバスも同じですからそれに伴う特別な損害を補償してもらうことも難しいでしょう。
■今回は“ワンオペ”だった可能性が高いが……?
仮眠時間として設定されていた3時間を超えても運転手が起きず、不審に思った乗客がバス会社に連絡し、代わりの運転手が到着するまで閉じ込められていた、ということからいわゆる“ワンオペ”でこのバスは運転されていたのではないかと思われる方がいるかもしれません。
ワンオペに関してですが、国土交通省は、長距離を単独で運転すると疲労による事故が起こりやすいため、500キロ以上の距離を単独で運転することを原則として禁じています。
しかしながら、これには、いろいろな例外処置がありますので、本件がこの規則に違反しているか否かは不明です。
空路や鉄道と異なり、陸路となるバスでの移動には、交通事故や自然渋滞、気象の急変など突発事故が起きがちです。今回のように、運転手が熟睡し起きない上に管理会社が定期の連絡をしないというような重大なミスが二つも重なるのは異例でしょうが。
高速バスは空路や鉄道よりも料金が安いのが魅力ですが、それにはリスクが伴うことを考え、適切な移動手段を選択したいものです。