くらし情報『盗撮にも用いられる「無音カメラアプリ」…取り締まることは不可能?』

盗撮にも用いられる「無音カメラアプリ」…取り締まることは不可能?

では、盗撮目的で無音アプリを入れる行為を法律で規制することができるでしょうか?

刑法上は、予備罪というものがありますが、基本的には法律に予備罪を処罰する規定がある場合にだけ、予備罪の適用があることになっています。そうでないと、悪しき意思を持っただけで処罰されかねませんし、子供の寝顔をとるためにシャッター音を消すアプリを入れたにすぎない場合にも処罰されかねないからです。

迷惑防止条例には、予備罪の処罰規定がありませんし、犯罪意思を持って行われたかどうかの線引きがとても難しいですので、刑事法で規制するのは難しいでしょう。

Googleグラスなどでもウィンクしただけで写真撮影できてしまうことで、被写体の肖像権侵害が発生する問題が指摘されていたりしますが、無音アプリでも同じ問題が生じます。しかし、これも事後的に肖像権侵害による損害賠償請求等の法的措置を執ることはできても、事前に法律で規制をするのは難しいでしょう。

こういう問題は、電子カメラの業界内で、無音にできない仕様にするなどの自主規制をし、電子カメラは無音にできないという国民意識を安定させた上で、立法化に踏み切る等の順序を経ていかないと解決するのは難しいのではないかと思います。

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