孫に遺産を相続するにはどうすべき?権利を与える方法4つをFPが徹底解説!
直系尊属のみが相続人のケースでは財産全体の3分の1が、それ以外のケースでは財産全体の2分の1が、遺留分を持つ人(遺留分権利者)のために確保されます。
- 【例2】遺留分権利者として、配偶者と子供2人がいるケース
上記の【例2】では、財産全体の2分の1が遺留分権利者に確保されるので、配偶者の遺留分は4分の1、子A及び子Bの遺留分は各8分の1となります。
孫に遺贈をする場合には、配偶者、子A、子Bの遺留分を確保しておかなければなりません。もし孫に全財産を遺贈する旨の遺言を書いた場合には、配偶者は財産の4分の1に相当する金銭を、子A及び子Bは財産の8分の1に相当する金銭を支払うように孫に要求できます(遺留分侵害額請求)。
なお、どうしても孫にすべての財産を遺贈したい場合、遺留分権利者に話をして納得してもらい、家庭裁判所で遺留分放棄の手続きをとってもらう方法もあります。
相続税にも注意
孫に遺贈をすると、孫は相続税を払わなければなりません。上にも書いたとおり、孫の相続税は通常の1.2倍になります。孫が税金を多く支払うことに抵抗を持つかもしれませんので、事前に話し合いをしておいた方がよいでしょう。