一方で、靴の中と靴底を縫い付ける、ある意味で単純な作りにしているため、靴自体が非常に軽く仕上がり、返り(踏み込んだときの足への衝撃)も良く、履きやすい印象を持ちます。同時にウェルトと靴底を縫う必要がなく、靴底の張り出しを極限まで抑えることが出来るため、靴のデザインとしては靴底部分を非常にすっきりと仕上げることもできるんです。
もちろん好みはあるかと思いますが、シュッとしたお洒落な靴を作るにはもってこいの製法というわけです。
イタリア靴のここがすごい。
イタリア靴はイギリスほど伝統にとらわれず、ある意味で自由に美しい靴が作られているように感じます。非常に面白いのが1925年創業のア・テストーニによるボロネーゼ製法。
細かい作りは省きますが、ライニングが袋状になっており、中底がなく、靴自体が足に非常にフィットしやすい。固い中底を省くことで返りがマッケイ製法よりさらに柔らかいという特徴があります。
1971年創業のシルバノラッタンツィ、こちらはノルベジェーゼ製法など非常に高い技術を手作業で行っています。歴史こそ長くはないものの、イタリア靴を語る上では外せないブランド!!
また1945年創業のアルティオリ。