100年前のラーメンの味とは?? ラーメンを切り口に進化する食の世界を訪ね歩く。
大変においしいのだが、このラーメン、本当に昔のラーメンか?
この数年、無化調、自家製麺、ダシは鶏と豚ガラと煮干しのミックスという淡麗しょう油味のラーメンが雑誌やネットのランキングで上位を占めている。胃に染み入るやさしいおいしさで、食べると体がホッとする。無駄のない洗練された味は、ラーメンという料理の頂点のひとつだろう。
驚いたことに100年前のラーメンの味は、そんなビフグルマンに選ばれる無化調しょう油ラーメンの味と同じだったのだ。ドラえもんもビックリである。
100年経って、ラーメンは原点に戻ったらしい。
今、環境問題やテクノロジーが食を変えようとしている。ラーメンも無縁ではいられないだろう。
これから食の世界はどう変わっていくのか。
ラーメンを切り口に進化する食の世界を訪ね歩いてみた。
100年後、私たちの子どもたちは今の私たちと同じように浅草來々軒の『らうめん』を食べているだろうか?
それとも「こんな味は初めてだ」と私たちが食べたら、泣き出す、「至極」のラーメンを食べるのか。
SDGsからバーチャルリアリティまで、未来のラーメンの姿から、これからの食を探索したい。
参考:『お好み焼きの戦前史』(近代食文化研究会)