くらし情報『サンリオが持つ“最強の方程式” キャラ大国・日本「たやすく没落するようには思えない」【坂口孝則連載】『オリコンエンタメビズ』』

2024年5月23日 07:00

サンリオが持つ“最強の方程式” キャラ大国・日本「たやすく没落するようには思えない」【坂口孝則連載】『オリコンエンタメビズ』

■日本でのキャラクタービジネスが流行した理由

まず消費と文化の観点からいえば、大きな話ではあるものの、先の大戦の敗戦があります。日本文化は、敗戦後にどうしても強くたくましい男性のキャラを作りにくくなりました。消費者からも潜在的に求められず、求められたのは、女性的なカワイさでした。

企業も、もちろん例外はありましたが、強さと父性を感じさせるものより、母性を感じさせるキャラを使うことが需要にマッチしていました。フォルムが丸く、目が大きい主人公を擁したマンガが求められる土壌がありました。

次に、演者としてもキャラクターを使う利便性がありました。たとえば、みなさんが企業でCMを担当しているとしてください。そのとき、芸能人をキャスティングすると不祥事を起こすかもしれません。
もちろん賠償は契約に盛り込んでも、信頼を失うかもしれません。

また、大きいのは「想定通りに伝えたいことを伝えてくれる」点です。企業が芸能事務所に趣旨を伝え、いざ撮影の場になったとします。それでも、そんな土壇場でもマネジメントや本人の意思で、特定の演出を断ったり、セリフを変えたりすることはあります。その点、キャラクターは、リスクの点では低いといえ、さらに商品展開も容易です。

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