パール兄弟、デビュー40周年は“天から与えられた”原点回帰
とか「帰ってきたヨッパライ」はよくかかるわけですよ。でも、「水虫の唄」とか「戦争は知らない」は本当のコアファンしか知らないから。そういうのを集まっている人達みんなで歌うというのが僕の夢でしたから、それを実現したんです。北山さんは「今日は怖すぎる」って言ってましたけどね(笑)。アイスで言ったら、棒をなめている感じですか、それが僕にとっては楽しいんですよ。
――フォークルとは意外でした。
【サエキけんぞう】面白いところとしんみり感が同居している音楽というのが、フォークルによって体の中にしみつきましたね。ハルメンズにしてもパール兄弟にしても、たぶんそれが通底している要素かもしれないですね。
加藤和彦さんだと「オーブル街」とか「花のかおりに」とかね。僕の中核となっているハルメンズとかパール兄弟っていうのはまさにその世界なんですね。また、その当時からストーンズやビートルズのアルバムを買ってました。そのあとすぐレッド・ツェッペリンに行ったし…。――小学生ですよね。
【サエキけんぞう】そうなんです。小学5年生頃から、お茶の水にあった日本進学教室っていう予備校に通っていて、そのすぐそばにディスク・ユニオンの1号店があったんです。