日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』で新たな挑戦 業界の先駆けとなるか
塚原本作では、エネルギー革命時代の職業差別を捉えていますが、過去にも現代にも職業に対する差別や偏見は残念ながら存在します。しかし、誇りを持って仕事をしている人たちにとって悲しいこと。どの職業にも、一緒に働く仲間、やり遂げる楽しさなど、自分の職業を誇りに思える鍵があるはず。そう考えると、今回描いている炭鉱の島で生きていた彼らがどんな表情で生きていたかが、1つの答えになっていくと思います。そこが優しく伝わるように、“職業への誇り”というものを描きたいと思っています。
野木本作は取材に基づいたエピソードが多いのですが、キャラクター1人ひとりは誰かをモデルにしているわけではありません。あくまでフィクションなので、フィクションの事件が起こったりもします。1955年から閉山までの端島の史実をベースに、そこで生きる人々を描いた群像ドラマとして楽しんでいただけたらうれしいです。
長期間に及ぶ取材を重ね緻密に練られた脚本と、それを最大限視聴者に届けるために細部まで妥協なく工夫された演出。破格のスケールで制作が進む映像はもちろんだが、スタッフがクリエイターとしての誇りを持って作り上げる温かい物語が、現代社会を優しく包み込むのが待ち遠しい。
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