『海に眠るダイヤモンド』初回から“伏線”が散りばめられている 新井順子Pが語る
そのときに端島にも訪れたのですが、上陸したときに感じた圧巻の光景が印象に残っています。ガイドを務める元島民の方が話してくださった端島ならではの逸話もとてもおもしろくて。一方で、この島をテーマにした作品はきっと作れないだろうなとも思いました。時代モノになるでしょうし、素晴らしい景色や端島ならではの物語は、そう簡単に再現できないだろうなと。それからしばらく経って、「日曜劇場で何か作ってみたいね」という話になり、この枠でなら壮大な物語が作れるのではないかと考えるように。そこから本作の企画がスタートしました。
──端島の風景を再現するにあたり、工夫した点や苦労したところは?
端島銀座のセットを建てる場所を探すのにかなり時間がかかりました。大規模なセットを長期にわたって建てられて、なおかつ躯体を作って倒れないようにしないといけない。
とても大変な作業でしたが、完成してみたらとてもリアルで、まさしく圧巻でした。また、当時の島にあった美容院やビリヤード場などの建物が台本上に出てきたときは、塚原監督から実写にしたいという希望が出たので、ワンカットを撮るために場所を探し飾って撮影しました。こだわり抜いただけあってとても豪華な映像になっていて。