くらし情報『名セリフと味わう、大人女子的ジブリ映画案内 Vol.1『おもひでぽろぽろ』』

名セリフと味わう、大人女子的ジブリ映画案内 Vol.1『おもひでぽろぽろ』

楽しかった記憶も苦い記憶も、ひっくるめて今の自分があるこの作品が大人女子の心にじんわり染みるのは、幼い頃の楽しい記憶だけでなく、つらかった思い出や、思い通りにならなかった願望もすべてひっくるめて描いているからだと思います。そして、幼い頃の経験や記憶が、やがて大人になった自分の考え方を形成しているという事実も。貴重な夏季休暇を使い、わざわざ山形の田舎で農作業に励む27歳のタエ子。彼女が心の中にあるモヤモヤを見つめ直すには、幼い頃の記憶に立ち返ることが必然だった。そして映画の終盤、上っ面だけを見て田舎の良さを絶賛していたタエ子は、“田舎に嫁に行く”という現実的な選択肢を突き付けられるのですが……。
30歳前後の心境の変化…。例えば、いったん仕事を辞めて息抜きしてみたかったり、がらりと環境を変えてみたくなったりするのは、わりとよくあることではないでしょうか。でも結局のところ、自分自身の性格が大きく変わることはなくて、欠点を受け入れながら、続きの人生を踏み出すほかない。
夢見るばかりではいられない大人になったからこそ、この物語は余計心にしみるのかもしれません。爽やかな季節の到来とともに、ぜひぜひオススメしたい作品です。

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