チェコ人に教わる「何もしない」ことを楽しむバカンス【いろどりのチェコ vol.11】
チェコの街で見る、夏の風景
チェコの人々は7〜8月の2ヶ月のあいだ、好きなタイミングで2週間ほどバカンスを取る。
個人商店はシャッターに休暇の張り紙をし、会社勤めの場合はその間担当の仕事が止まる。夏の間は多少の不便も諦めるしかないというのが共通認識。
私の暮らす小さな街は元々のんびりしているが、夏の2ヶ月間はさらにのんびりとした雰囲気が流れる。それぞれの夏休みは短くとも常に誰かが休んでいるので、街には「休暇中と思しき人」と「普段通りの日常を送っている人」が入り乱れているのだ。
私の街で見かける 「休暇中と思しき人」は、都会から田舎の森や湖の自然を楽しみにやって来た人。バックパックを背負った若者、キャンピングカーに自転車を乗せた家族連れ。いつもとは道ゆく人も顔ぶれが違う。

この街に休暇で来る人がいるのなら、ここに住んでいる人はどこへ行くのか?
人気の旅行先はイタリアやクロアチア。理由はひとつ。
海があるから!(チェコには海が無い。)
チェコから南下すると最初に突き当たる海はイタリアかクロアチア。国外旅行とはいえ陸続きなので隣の県に行くように車で国境を超えられる。