イギリスの馬たちが、何年もかけて私に教えてくれたこと。【my lovely simple life in London vol.10】
さらには馬を愛する喜びと、馬をなくす悲しみを一緒に経験して学んでいく、そんな場所だったのだろうと思う。
夏になると、ローカルの競技会のような物が行われる。私達もナマイキに随分昔参加したことがあるけれど、タフなレッスンを受けて、細かいドレスコードにそってジャケットだの、ブーツだのをそろえ、仕上げはグルーマーに頼むとは言えども馬を洗ったり磨いたり、とても大変だった。
私が乗っていた当時の馬はマンフライデーといって、アイリッシュドラウトとサラブレッドのハーフで「ハンタータイプ」の馬だった。乗馬の部では、濃紺のジャケット、白いシャツ、白いジョッパーズにレザーのブーツに白い手袋だった。インハンド(馬をひいて、リングにでる)では、ハンタータイプの彼にあわせて白いシャツ、ネクタイ、ツイードのジャケットに、クリーム色のワークパンツ、アンクルブーツ、手袋は茶色いレザー、そしてスティックは竹製のものだった。この場合は胸に小さな花をつけてもよく、ジャンが黄色い可愛らしい花をさしてくれたのを覚えている。
みんな結構シリアスだけれど、ピクニックを広げて楽しんだり、他のスクールの馬を見にいったり、短いイギリスの夏の素敵なイベントでもある。