開催レポ!五感を刺激するアート巡り「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2020」のサテライトイベント「ARTISTS’ FAIR KYOTO2020 : BLOWBALL」
の目玉は、間違いなく京都新聞ビル 地下 1階での展示だった。
Photo:高橋保世
会場奥の空間で上映されていたのは、ロンドンを拠点とする映像ディレクター・木村太一が、東京で撮りおろした新作の短編映画。「アブストラクト(抽象)とストーリーの間を表現したかった」と木村。フィルターを効果的に用いて光を捉えた絵画的な映像は、額装されて作品としての存在感を放っていた。
Photo:高橋保世
新たな作風に挑戦したのは、前谷開。前谷はセルフポートレートを中心に制作してきたが、本展のために制作した新作では、日本海の風景を撮影し、さらにそれを自分の体に投影した作品などを展示。写真というものに内在する「見ること、見られること」「主体、客体の入れ替わり」等の課題に挑んだ。
Photo:前端紗季
会場には大型作品も多く並んだ。目を引いたのは、あらゆる素材でオリジナルの楽器や彫刻を制作する黒川岳の作品。石の中に頭を入れて音を聞くものなど、発想の独自性が際立っていた。
Photo:前端紗季
また「合体」をモチーフに作品作りをする米村優人は、ギリシャ語で彫塑を表す「アガルマ」から、「アガルマン」と名付けられたシリーズを発表。