くらし情報『二部作だから可能になった表現とは? 監督が語る映画『僕等がいた』』

2012年4月17日 13:19

二部作だから可能になった表現とは? 監督が語る映画『僕等がいた』

本作で矢野と七美はお互いを想いながら、何度もすれ違い、傷つけあう。時にふたりは目の前に“正しいこと”があるにも関わらず、それとは異なる行動をしてしまう。その“説明のつかない感情、行動”こそが本作のファンを魅了してきた。しかし、具体的に脚本を書き、俳優の演出をして、スタッフにシーンの説明をする監督にとって、“何だかよくわからない”感情や行動を描くことは容易ではない。「恋愛ってだいたい理不尽ですからね。明確な答えはないし。でも、理屈ではないからこそ腑に落ちる部分もあると思うんです。だから俳優さんにも事前にあまり説明はしないで、その場でそのセリフを聞いて、感情がどう動くかだけを大事にしてもらったんです。
だから現場では、キャラクターのリアクションが“生の感情”かどうかだけを見ていた気がします」。

ちなみに本作は7年に渡る物語だが、前篇の語り手は大人の七美で、矢野と初めて会った高校生の彼女は、“過去の記憶”だ。「前後篇でやるとなった時から狙っていたことなんですけど、前篇を観た観客のみなさんは、後篇を観るときには少し時間が経っているので前篇の内容が“記憶”になっているんです。この映画は記憶や思い出に関する物語なので、そこが体感として追体験できる。

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