くらし情報『ドリュー・バリモア主演作『だれもがクジラを愛してる。』監督が語る』

2012年6月12日 11:03

ドリュー・バリモア主演作『だれもがクジラを愛してる。』監督が語る

そこでクワピス監督は、登場人物それぞれの思惑や狙いが、“閉じ込められたクジラの行く末”にどう関連するのかを整理して演出。

しかし、複雑に絡み合った状況はそう簡単に解決できるものではない。「この物語の何がもどかしくて、同時に何がパワフルかというと、クジラを苦境から救い出すための唯一の正解が存在しないことなんだ」と語るクワピス監督は、クジラの命を救おうとする立場も、クジラを捕獲して食べることで暮らしが潤うと考える立場も描く。その鋭い視線は、登場人物が抱える“善意”にも向けられる。「レイチェル(バリモア)はとても情熱的なんだけど、ときに自分の首を自分で絞めてしまうところがあるんだ。世界を救いたくて仕方がないんだけど、それには代償があることに気付いていない。それが彼女の人間関係までもめちゃくちゃにしてしまうんだ」。

人々が凍った海に集まり、クジラを前に奔走する。
本作は心温まる物語でありながら、異なる正義をもつ人々の駆け引きを描いた人間ドラマでもある。クワピス監督が「最初は全員に“隠された動機”があったが、クジラへの愛着が湧いて初めて、その違いを乗り超え、共通の目標を見出し、解決に向けて協力できたんだ」

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