本作の舞台は1950年代のアイルランドとブルックリン。インターネットはもちろんなく、電話もままならない時代で、エイリシュは家族と手紙でやり取りをし、それを支えに、気丈に貪欲にさまざまなことを吸収していく。そんな中で直面する、自分はどこで何をし、誰と生きていくのかという現実。エイリシュがまっすぐな眼差しで今を見つめ、本当に大切なものを選ぼうと苦悩し、決断する姿は、時代を超えて、現代を生きる観客に向けた人生賛歌になっている。
『ブルックリン』
7月1日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー
柴咲コウ“小夜子”の冷徹な表情捉える『蛇の道』場面写真