岡田利規と森山開次の対立は解決するのか? 『家電のように解り合えない』開幕まであとわずか
9月24日(土)より東京・あうるすぽっとにて、『家電のように解り合えない』と題した舞台が上演される。これは劇場がプロデュースする新作公演で、チェルフィッチュの岡田利規が作・演出、ダンサーの森山開次が出演を務める。自主的には交わりそうのない対照的なアーティストの引き合わせが、どんな成果を生むのか。稽古場を訪ね、作品の核心について岡田にコメントを求めた。
『家電のように解り合えない』チケット情報
企画が持ち上がったのは1年以上前だが、「何をやればいいのかまったくわからない状態から始まった」という。確かに両者の方向性は対極的だ。森山は、卓越した身体能力を有し、〈踊る/踊れる〉ことこそが醍醐味であるというダンスの原点を忘れない。対して岡田は、〈踊らない/踊れない〉こともダンスだろうというアンチテーゼのもと表現を続けてきた。
「チェルフィッチュを好きな人と、森山さんを好きな人って、イメージ的に重ならないですよね。ならば両者が集まった劇場でどういう事態が起きたらパワフルだろうか考えたんです。1年にわたってワークショップをやったんですけど、いつものメソッドを使っても仕方ないので、ただしゃべるだけだったり、森山さんに踊ってもらって、僕が感想を言ったりとか。