くらし情報『虚構の劇団の新作で、鴻上尚史が“不寛容”そのものをあぶり出す』

虚構の劇団の新作で、鴻上尚史が“不寛容”そのものをあぶり出す

虚構の劇団の新作で、鴻上尚史が“不寛容”そのものをあぶり出す
鴻上尚史が主宰を務める、「虚構の劇団」の第8回公演『イントレランスの祭』が、10月30日(火)、東京・シアターサンモールで開幕する。今回書き下ろす新作のテーマに“イントレランス=不寛容”を掲げた鴻上に、作品にかける思いと劇団の今について話しを訊いた。

虚構の劇団『イントレランスの祭』チケット情報

現代における殺伐さ、許容範囲の狭さを、身に沁みて感じていたという鴻上。「たぶん不寛容になるには、それなりの理由があると思うんです。なぜちょっとした“異物”に対し、人はイラっとしてしまうのか。そしてイラっとする側、イラっとさせる側にもそれぞれ人生があって。そこを抽象論にならないよう、いかに演劇的におもしろく描けるかを考えました」。

鴻上はその“異物”を、今回“宇宙人”というかたちで劇中に登場させている。
それは物語を抽象論にしないことに加え、「個別の問題を扱っているとは思われたくなくて。具体的な事象ではなく、なぜ人は不寛容になるのか。差別そのものをあぶり出すためには、宇宙まで飛んでしまった方がいいだろうと思ったんです」と話す。

一見すると非常に重いテーマ。だが作品には、鴻上らしい笑いが随所に盛り込まれている。

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