神永学の大ヒット小説にして、漫画、アニメ化などを通し、ファン層を拡大し続けている人気シリーズ『心霊探偵八雲』。5度目の舞台化となる、舞台版『心霊探偵八雲祈りの柩』は、今回のために神永が書き下ろした、完全新作オリジナルストーリーである。そこで前作に引き続き主人公の斉藤八雲を演じる、久保田秀敏に話を訊いた。
舞台版『心霊探偵八雲 祈りの柩』チケット情報
死者の魂が見える赤い左眼を持った青年・八雲が、その能力と抜群の推理力を活かし、不思議な事件を解決していく本作。もちろんジャンルとしては“ミステリー”なのだが、それだけにおさまらない魅力があると久保田は言う。「事件を解決することは大前提としてあるんですが、そこにさまざまな登場人物が絡み合い、その心情や関係性がどんどんシンクロしていく。だから人間ドラマとしてもすごく深い作品だなと思います。さらに八雲には見たくないものまで見えてしまうわけで、その分、人一倍苦労を味わっている。
いわゆる表の世界だけではない、八雲にしか分からない心霊という裏の世界のドラマも描かれていて。それがこの作品の大きな魅力のひとつだと思います」
久保田演じる八雲は、どこか飄々としており、感情の起伏をあまり表に出さない人物。