くらし情報『田中哲司VS志田未来、生きた衝動が待つふたり芝居』

田中哲司VS志田未来、生きた衝動が待つふたり芝居

世界のパワーバランスに変化が起きた。むしろセクハラよりも重要なのは、ディスコミュニケーションの問題ですね。ふたりの会話はいつまでたっても成立せず、最後まで組みしない。それまでの劇作家は、愛について、幸せについて語るために、ふたりが何かひとつの物事に向けてまっしぐらに進む様子を描いてきた。でもこのふたりは全然違うベクトルに向かっている。だからもし先輩の劇作家がいたなら“どちらかはっきりさせろ”と言うだろうね(笑)。だけどマメットは“この曖昧さ、不確定性こそ、現代である”という描き方をしたわけです」

稽古場を覗くと、わずかに傾斜した舞台面に、不安定に机やソファが置かれたジョンの研究室のセットがあり、その中で田中と志田が対峙していた。田中をじっと凝視したままの志田と、まるでその視線から逃れるように落ち着きなく電話に応対している田中。
なにげない幕開きの風景だが、そこかしこに一触即発の空気が張りつめているのがわかる。

「志田さんは、演劇のことをまだよく知らないところが、逆にいい。全身で相手をグッと見る、不思議な強い集中力を持っていて、すごく純粋に役と向き合っています。田中さんは、居方が妙に芝居っぽくなく、柔らかい。。

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