第16回「小田島雄志・翻訳戯曲賞」の受賞者・団体が発表された。今回の受賞者・団体は、『火の顔』『アンティゴネ』『未婚の女』の翻訳・ドラマトゥルクを務めた大川珠季、『アナトミー・オブ・ア・スーサイド―死と生をめぐる重奏曲―』の翻訳を担当した關智子、『黄色い封筒』を上演した劇団青年座、パレスチナ演劇上演シリーズ『占領の囚人たち』、現代カナダ演劇上演 ニコラス・ビヨン2作品上演『慈善家-フィランスロピスト』『屠殺人 ブッチャー』を上演した名取事務所。贈呈式は2024年1月15日(月) 13時より東京・あうるすぽっとで行われる。本賞は、2017年までの10年間、小田島個人が主催し、海外戯曲の優れた翻訳者に贈呈されてきた。第11回からは名称と趣旨を引き継ぎ、実行委員会が主催して運営。翻訳者に加え、海外戯曲の優れた上演成果も対象に、実行委員の合議で選考している。第16回「小田島雄志・翻訳戯曲賞」受賞者・団体大川珠季■『火の顔』『アンティゴネ』作:『火の顔』マリウス・フォン・マイエンブルク『アンティゴネ』ベルトルト・ブレヒト(原作:ソフォクレス)演出:深作健太翻訳・ドラマトゥルク:大川珠季上演期間:2023年4月8日(土)~4月16日(日)会場:吉祥寺シアター■『未婚の女』作:エーヴァルト・パルメツホーファー演出:深作健太翻訳・ドラマトゥルク:大川珠季上演期間:2023年10月18日(水) ~10月22日(日)会場:銕仙会能楽研修所關智子■『アナトミー・オブ・ア・スーサイド―死と生をめぐる重奏曲―』作:アリス・バーチ演出:生田みゆき翻訳:關智子上演期間:2023年9月21日(木)~9月29日(金)会場:文学座アトリエ劇団青年座■『黄色い封筒』作:イ・ヤング(李羊九)翻訳・ドラマトゥルク:石川樹里演出:須藤黄英上演期間:2023年7月5日(水) ~7月10日(月)会場:吉祥寺シアター名取事務所■パレスチナ演劇上演シリーズ『占領の囚人たち』「Prisoners of the Occupation」東京版作:パレスチナ人政治囚、エイナット・ヴァイツマン「I, Dareen T. in Tokyo」作:ダーリーン・タートゥール、エイナット・ヴァイツマン翻訳・ドラマトゥルク:渡辺真帆演出:生田みゆき上演期間:2023年2月17日(金)~2月26日(日)会場:下北沢「劇」小劇場■現代カナダ演劇上演 ニコラス・ビヨン2作品上演『慈善家-フィランスロピスト』『屠殺人 ブッチャー』作:ニコラス・ビヨン翻訳:吉原豊司演出:「慈善家-フィランスロピスト」小笠原響「屠殺人 ブッチャー」生田みゆき上演期間:2023年11月17日(金)~12月3日(日)会場:下北沢「劇」小劇場
2023年12月12日不動産のトータルプロデュースやレーシングチームの運営事業などを展開する有限会社恒志堂(本社:札幌市中央区、代表取締役:佐藤 元春、以下「恒志堂」)と北海道文教大学(所在地:北海道恵庭市、学長:渡部 俊弘)は、北海道における教育市場の発展と社会で活躍する人材の育成、フードロス問題やSDGsなど社会課題の解決に向け、相互に連携協力するため、2023年1月19日に包括連携協定を締結いたしました。恒志堂・佐藤元春代表取締役と北海道文教大学・渡部俊弘学長■本協定締結の背景産学連携を通じ、教育や人材育成をはじめSDGsや健康増進など、相互の協力が可能な分野において具体的に協力を推進し、活力ある個性豊かな地域社会の発展に貢献することを目的とし、包括連携協定を締結することとなりました。■本協定締結の概要(1) 知的資源、人的資源及び物的資源の相互活用に関する事項(2) 人材の講師派遣や現場実習での相互協力に関する事項(3) 共同で実施する交流・連携事業に関する事項(4) 情報発信や施策PRに関する事項(5) 甲乙のホームページや各種SNSなどを利用した広報宣伝に関する事項(6) その他、両者の協議により必要と認める事項恒志堂では、サービス付き高齢者向け住宅、esports特化型ホテル、レーシングチームの運営などに加えて、近年はプログラミング教育や食育といった次世代に向けた教育分野に力を入れた事業展開を行っています。理学療法士、作業療法士、看護師、管理栄養士、保育士、幼稚園・小学校教諭など保健医療・栄養・教育の第一線に人材を輩出している北海道文教大学と連携協定を結ぶことで、学びと直結した幅広いインターンシップ先の提供、『共育』をテーマに学生たちと新たなコラボレーション事業の創出、地域社会への貢献、即戦力となる人材の育成を図ります。■恒志堂 代表取締役 佐藤 元春 コメント恒志堂・佐藤元春代表取締役我々は不動産事業のみならず、ホテル事業、介護事業、食育、プログラミング事業などに取り組んでおります。北海道文教大学に通う学生たちのポテンシャルに魅力を感じており、新しい職場環境や職を提供できるように努めてまいりたいです。また今後は、中長期のインターシップも視野に入れて、連携を密にとっていきたいと考えております。■北海道文教大学 学長 渡部 俊弘 コメント北海道文教大学・渡部俊弘学長恒志堂は果敢にチャレンジする姿勢が素晴らしいと感じており、今回の締結を非常に嬉しく思います。北海道文教大学は、時代に合わせて重要だと考える分野を増やし、チャレンジする人たちを応援してきましたが、大学だけで学生を育成することは、今の時代非常に難しいとも感じており、フィールドワークや企業のインターシップなどを体験することで、さらに成長できる機会を増やしていきたいと考えています。新しい分野へチャレンジしている恒志堂のような企業と連携することで、一歩前に進むような人材を育成できることを大変わくわくしています。幅広い事業展開を行う恒志堂の強みを活かし、インターンシップや講演活動を通して、学生たちが在学中から社会と密接に関わりを持ち、仕事の楽しさや将来ビジョンの確立ができる環境を相互に協力しながら生み出していきます。今後の展開や取り組みに、ぜひご期待ください。恒志堂と北海道文教大学との調印式■北海道文教大学の概要所在地 : 北海道恵庭市黄金中央5丁目196番地の1学校長 : 渡部 俊弘Webサイト: 北海道文教大学は、食料の乏しい戦時下にあって食生活の改善と栄養指導の必要性を強く感じた創立者の鶴岡新太郎・トシご夫妻により、1942(昭和17)年に「北海道女子栄養学校」として設立されました。その後、1963(昭和38)年に北海道栄養短期大学、1999(平成11)年に北海道文教大学を開学し、外国語学部を設置。2003(平成15)年には短期大学の食物栄養学科を改組し、人間科学部健康栄養学科を設置しました。2006(平成18)年に理学療法学科開設以降、作業療法学科、看護学科、こども発達学科を設置。2021(令和3)年4月には外国語学部を改組して、国際学部「国際教養学科」および「国際コミュニケーション学科」を新設し、現在、2学部7学科、4研究科を有する大学に発展しました。そして、本年6月には、創立80周年を迎えました。■有限会社恒志堂の概要所在地 : 北海道札幌市中央区南19条西14丁目2番35号代表取締役: 佐藤 元春Webサイト : 恒志堂グループは、学習塾講師を勤めていた現代表の佐藤元春が2004年6月、有限会社恒志堂を設立し、不動産賃貸業を中心に展開しています。2016年4月には、サービス付き高齢者向け住宅を運営するグループ会社として株式会社 ロータスを設立し、介護事業に参入。以降、自動車販売・宿泊施設運営・esports事業・プログラミング教育にも参入するなど幅広く事業を展開しています。 また、代表の佐藤は、チームオーナー兼ドライバーとしてKoshido Racingを運営。自ら国際ライセンスを取得し、国内外多数のモータースポーツレースに参戦中です。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年01月24日第15回「小田島雄志・翻訳戯曲賞」の受賞者・団体が決定した。発表された受賞者・受賞団体は、『MUDLARKS』『THE PRICE』の翻訳を手掛けた髙田曜子、『The View Upstairs―君が見た、あの日―』の演出・翻訳・訳詞・振付を担当した市川洋二郎、『5月35日』を手掛けたPカンパニー、『月は夜をゆく子のために』を手掛けたトランスレーション・マターズ。『5月35日』写真:Pカンパニー提供本賞は、2017年までの10年間、小田島雄志個人が主催し、海外戯曲の優れた翻訳者に贈呈されてきた。第11回からは、名称と趣旨を引き継ぎ、実行委員会が主催して運営。翻訳者に加え、海外戯曲の優れた上演成果も対象に実行委員の合議で選考している。贈呈式は、2023年1月10日(火) 13時より東京都豊島区の「あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)」にて行われる。<第15回「小田島雄志・翻訳戯曲賞」受賞者・団体>■髙田曜子『MUDLARKS』作:ヴィッキー・ドノヒュー演出:川名幸宏翻訳:髙田曜子上演期間:2022年9月29日(木)~10月9日(日)会場:下北沢 ザ・スズナリ『THE PRICE』作:アーサー・ミラー演出:桐山知也翻訳:髙田曜子上演期間:2022年1月16日(日)~1月23日(日)会場:吉祥寺シアター■市川洋二郎『The View Upstairs―君が見た、あの日―』作・作詞・作曲:Max Vernon演出・翻訳・訳詞・振付:市川洋二郎上演期間:2022年2月1日(火)~2月13日(日)会場:日本青年館ホール■Pカンパニー『5月35日』作:莊梅岩翻訳:マギー・チャン/石原燃演出:松本祐子上演期間:2022年4月20日(水)~4月24日(日)会場:東京芸術劇場シアターウエスト■トランスレーション・マターズ『月は夜をゆく子のために』作:ユージーン・オニール翻訳・演出:木内宏昌上演期間:2022年10月8日(土)~10月19日(水)会場:すみだパークシアター倉
2022年12月13日不動産事業やレーシング事業を手掛ける有限会社恒志堂(本社:北海道札幌市、代表取締役:佐藤 元春、以下「恒志堂」)は、“食育とプログラミング”を融合した「食育deプログラミング教室」を2023年1月にオープンいたします。▼「食育deプログラミング教室」公式HP オープンに先立ちまして、2022年12月10日(土)から無料体験学習を実施いたします。食育deプログラミング教室【「食育deプログラミング教室」とは】2020年から小学校で必修となった、「プログラミング的思考」を楽しく学ぶために、プログラムと親和性が高い「料理」に着目し、子どもが好きな“食べること”への興味を通して、楽しくプログラミングを学ぶことができます。■学べることマウスの操作方法・基本的なタイピングからはじまり、2年間の基本カリキュラムを通じてScratchを題材とした話題の検定、ジュニア・プログラミング検定(4級から1級まで)を取得できる程度の知識と技術を身につけることができます。また、カリキュラム上の料理メニューを題材とした親子料理教室を2か月に1回程度行い、デジタルとアナログの両面から食育について知見を深めることができます。プログラミングと料理の親和性【食育deプログラミング教室 概要】■対象 :小学1年生以上■使用言語 :Scratch言語■開催場所 :札幌市中央区大通西22丁目1-1■グランドオープン:第一期オープン 2023年1月~2024年12月第二期オープン 2023年4月~2025年3月【無料体験学習】無料体験学習を実施いたします。期間限定・人数限定の体験学習となりますので、ご希望の方はお早めにお申し込みください!※定員に達した場合、ご希望の日時での参加ができかねる場合があります。あらかじめご了承ください。▼申し込みは公式ホームページから ■(年内)無料体験学習スケジュール:12月10日(土)10時~ / 14時~12月17日(土)10時~ / 14時~12月24日(土)10時~ / 14時~12月26日(月)10時~ / 14時~12月27日(火)10時~ / 14時~12月28日(水)10時~ / 14時~プログラミング教室の様子(1)プログラミング教室の様子(2)プログラミング教室の様子(4)【予定カリキュラム】(はじめの6ヶ月分)毎月、テーマにそってプログラミングを学ぶことができます。Menu1:鶏と茸のホイル焼き(森のきのこ狩りゲーム)Menu2:ハロウィンかぼちゃパイ(ハロウィンパーティーで盛り上がろう!)Menu3:根菜と鶏の炊き込みご飯+味噌汁(和食の食べ方をおぼえよう)Menu4:クリスマスにじゃが芋のグラタン(サンタクロースがやってきた!)Menu5:恵方巻き(北海道食材リレー)Menu6:チョコレートブラウニー(「アニマル駅伝」発表会)※カリキュラム内容は予告なく変更となる場合がございます。予定カリキュラムただ今、無料体験学習に参加してくれる生徒の方を募集中です。まずはプログラミングを楽しく学ぶきっかけ作りに参加してみてはいかがでしょうか。この機会にぜひ、ご参加ください!▼無料体験学習のお申し込みはこちら プログラミング教室の開催施設(1)プログラミング教室の開催施設(3)プログラミング教室の開催施設(4)プログラミング教室の開催施設(7)【有限会社恒志堂について】有限会社恒志堂は不動産のトータルプロデュース企業です。札幌市内における不動産賃貸業を主軸に、アパート・マンション・ビル・駐車場の賃貸やアパート経営コンサルティング、宿泊施設の運営、supercar×cafe「Ficata」の運営、スーパーカーイベントの企画・運営、レーシングチームの運営、eスポーツ事業の運営に至るまで多岐にわたる事業を展開しています。また、今年の3月に学校法人滋慶学園 北海道ハイテクノロジー専門学校とパートナーシップ提携を締結し、北海道における教育市場の発展と社会で活躍する人材の育成にも力を入れています。社名 : 有限会社恒志堂本社 : 北海道札幌市中央区南19条西14丁目2番35号代表取締役 : 佐藤 元春設立年月 : 2004年6月10日ホームページ: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年12月08日デジタルスクール「D-SCHOOL北海道」恵庭校の運営を行っている有限会社恒志堂(本社:北海道札幌市、代表取締役:佐藤 元春、以下「恒志堂」)と学校法人滋慶学園 北海道ハイテクノロジー専門学校(北海道恵庭市、学校長:佐藤 俊、以下「北海道ハイテクノロジー専門学校」)は、北海道における教育市場の発展と社会で活躍する人材の育成に向け、相互に連携協力するための協定を2022年3月23日に締結いたしました。恒志堂と北海道ハイテクノロジー専門学校 パートナーシップ提携契約を締結本協定締結により、『共育』をテーマに両者の新しい事業分野への進出機会の創出や小学生・中学生・高校生・専門学校生に対する挑戦の場の提供を行い、教育事業の発展を図ります。恒志堂と北海道ハイテクノロジー専門学校■本協定の背景産学連携を通し、好奇心と生き抜く力を兼ね備えた「新しい働き方」のできる人材を養成するため、教育のDXにより個別に主体性を持って学べる環境とチームで中長期課題に取り組むことにより、ベンチャー精神を育みます。時代の変化に対応できる人材を育成することを目標とした北海道ハイテクノロジー専門学校の養成目的と教育目標に対し、恒志堂の「D-SCHOOL北海道」のICT教育のノウハウを活かした取り組みがIT業界をはじめとする今後の社会的課題を解決していく人材の育成につながることから、今回パートナーシップ連携を結ぶこととなりました。■協定の内容1)プログラミング教育やIT・esports分野にかかわる教材およびカリキュラムの研究・開発に関すること2)学校およびスクール、各種イベントへの講師派遣や現場実習協力に関すること3)学校およびスクールに係る集客や物販等の相互協力に関すること4)両者の情報発信や施策PRに関すること5)両者のホームページや各種SNSなどを利用した広報宣伝に関すること6)両者が主催する教育イベントやセミナー、講演会に関すること7)その他必要と認められる事項■今後の取り組み北海道ハイテクノロジー専門学校が持つ、ロボットやロケット、ドローンやeスポーツなどの分野において「D-SCHOOL北海道」の生徒に体験の機会を提供し、ホワイトハッカーやドローンなどのとがった分野で連携することで相乗効果を生み出していきます。■恒志堂 代表取締役 佐藤 元春 コメント恒志堂が取り組む北海道初となる「食育×プログラミング×esports」の事業において北海道ハイテクノロジー専門学校で学ぶ生徒たちの思考、そして学校のビジョンが弊社の成長にとって必要不可欠と感じています。またesports選手はアスリートであり、その他スポーツと同様にトレーニングが必要とされ、北海道ハイテクノロジー専門学校が取り組むスポーツ医療は今後esports選手を支えるものと考えています。リアルとバーチャルの架け橋を作ることを目標としている弊社にとって、パートナーシップ提携を締結することによりビジョンの具現化を早急に達成できるものと考えています。生徒とともに私たちも学び、共に育っていくことを目指しています。■北海道ハイテクノロジー専門学校 学校長 佐藤 俊 コメント恒志堂様の幅広い事業展開をお伺いし、本校や「D-SCHOOL北海道」恵庭校をはじめ地域の子供達のために尽力してくださると確信し、締結の運びとなりました。今後は本校のITメディア学科だけではなく、他の学科にも関わる部分がたくさん出てくると想定されます。このパートナーシップ契約締結を機に、より深く関係を築き、今までよりも両者がお互いに協力し合って進めていくことを期待します。今後の展開や取り組みにご期待ください。恒志堂 代表取締役:佐藤 元春北海道ハイテクノロジー専門学校 学校長:佐藤 俊学校法人滋慶学園 北海道ハイテクノロジー専門学校所在地 : 北海道恵庭市恵み野北2丁目12番1号学校長 : 佐藤 俊Webサイト: 有限会社恒志堂所在地 : 北海道札幌市中央区南19条西14丁目2番35号代表取締役: 佐藤 元春Webサイト : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年03月28日上質な翻訳劇を日本に紹介することを目的に、2018年から1年に1本のペースで作品を発表しているユニット「SHY BOY プロデュース」の最新作、レイ・クーニー作・シチュエーションコメディの決定版『ラン・フォー・ユア・ワイフ』が4月に東京・名古屋・大阪で上演される。関西ジャニーズ Jr.の今江大地が、緻密なスケジュールをコントロールして「重婚ライフ」を満喫する主人公ジョンを演じることでも話題の本作で、満を持して舞台俳優デビューを果たすお笑いコンビ・流れ星のちゅうえいに心境を聞いた。お笑いより俳優の方が向いてると言われてたんです――出演のオファーが来た時の率直な感想を教えてください。驚きはあったんですけど、今まで奥さんとか義父から、「ちゅうえいくんは表情が豊かだからお笑いより俳優さんに向いているんじゃないか」と言われてたんですよね。決して僕が面白くないというわけではないですよ。そこは念押ししておきますけれども(笑)でも自分の身内だけがそう思っていたわけではないんだというのがわかって驚いた半面、嬉しかったですね。――演じるボビー・フランクリンの役柄を知った時はどう思われましたか?あの、めっちゃ感謝してます。色んなキャラクターがいるなかでもセリフが少なめで、ノリ的にもお笑いをやる時の僕のキャラクターからあまりずらさなくていい明るいゲイの役で、本当に僕にとってはイケイケどんどんのキャラクターなので安心しました。――では逆に不安なところはどんな部分でしょうか?ガッツリ舞台をやるというのは今回が本当に初めてなので、全部不安なんですよ。先日読み合わせをしたんですど、その時も僕が読んでる時はすごい注目されてるような気がしちゃって、というぐらい何もかも分からないので。演出家の先生には、この作品はアドリブを入れちゃうと一気に全部壊れちゃうから、ずっとリズムを崩さないで進めなければいけない。だから一切アドリブはなしでやってもらいたいって言われたので、できるだけ邪魔しないようにしたいなと思います。――演じられるボビーは登場回数は多くないですが、要所要所で登場して観客の笑いをもっていくキャラクターですよね。そこはちょっと芸人としてプレッシャーですよね。芸人さんだからここは笑いを取って当然だと思われるかもしれないじゃないですか。 俳優さんは演技というのが本業だから、お笑いをやっても普通に面白いなと思ってもらえればそれでいいですけど、僕は面白くて当然の芸人だから、スタートラインがまず違うわけですよ。 かといってそこで、(セリフを)噛んで笑いをとるというのも違うじゃないですか。ちゃんと本通りのセリフで笑いを取っていかなければいけないのはチャレンジです。まだ立ち稽古をやっていないので全体的な雰囲気はわからないことも多いですけれども、この舞台は読み合わせをしただけでも相当な早い掛け合いですよ。漫才で言うとウーマンラッシュアワーぐらいの速いテンポじゃないかな。――舞台上にセットがふたつあって、キャストが入れ替わり立ち替わりという感じで展開していきますよね。そうなんですよね。それも難しいところで、本当はいないはずの人がいて、そこを(人がいない体で)歩いたりしないといけないので、無意識に「ね?」とか言っちゃったりしないようにしないといけないですよね......すごい不安ですけれども、今までお笑いでもやって何とかなってきたところもあるので、今回も何とかするしかないですよね。――もう覚悟を決めている感じでしょうか?そうですね。もう絶叫マシーンに乗ってスタート前の気持ちです。 もう降りられないから乗るしかない。オファーもいただいて、しかも僕のことも考えてくれている配役だと思うので。――ちなみに相方のTAKIUEさんは、ちゅうえいさんが舞台に出演することについて何かおっしゃっていましたか?「へぇー」って言ってましたね。――あ、あんまり興味がない感じですか?いや、激励です。激励の「へぇー」です。――激励なんですね(笑)そうです(笑)小さい嘘をつき続けると大きな嘘をつかなければいけない、という感覚はよく分かる――(笑)ではお芝居の話に戻して、これから始まる稽古に向けて共演者の方々と何か会話をされたりしていますか?共演者の方々とはポスタービジュアルの撮影時に初めて会って、でもその時は皆でゆっくり話す時間が全然なかったんですね。あまり出すぎないように気をつけないと、とは思ってますが、これから稽古が始まったら、皆に何かふられた時は面白いことを言って、ボビーじゃないですけど稽古場でもムードメーカーになれたらいいと思いますね。あとはドラマ出演経験のあるドランクドラゴン・塚地さんと平野ノラにもアドバイスを求めたら、芸人は無意識に大げさにやってしまっているのでそこを気をつけた方がいいと言われて、例えば何か話す時も役によって声を変えるのではなくて、自分の声で演じなければいけないと。今回読み合わせの時にそこを気をつけてやったら、「思ったより世界観を壊さなくてよかった」と言われたので、聞いておいてよかったですね。あとは調子に乗って芸人の悪い癖が出ないように、冷静でいるようにしようと思っています。――主人公のジョン(今江大地)は緻密にスケジュールをやりくりして二重生活を送るという役柄ですが、ちゅうえいさんはスケジュールをやりくりするのは得意ですか?芸風で言うとずぼらにみられがちですけど、僕意外と手帳とかネタ帳の字がめっちゃきれいなんですよ。きれいにしてめっちゃ読みやすく書いたところで満足して終わっちゃうタイプですね(笑)。だから性格的にはだらしない、ジョンとは似てないですね。ただ、小さな嘘をつき続けると、そこからより大きい嘘をつかなければいけなくなる、というのは、僕も先輩の飲み会を断るのに軽い嘘をつき続けたりしていたので、その気持ちはすごくよくわかりますね(笑)。一度ついちゃった嘘はもう戻せない。――もう上塗りしていくしかない状況ですね。僕の場合は小さい嘘を相当つき続けていたからか、先輩も「あ、こいつ嘘ついてるな」ってわかるようになってきたみたいで、一度「ちゅうえい今日飲もう」って誘われた時に、「今日僕ちょっと別の先輩と飲んでるんです」って断ったんです。普通は「分かった」でおわるじゃないですか? でも「どこにいるの?」って聞いてきたんですね。で、「中野の飲み屋にいるんです」って答えたら先輩が「あ、そうなんだ。じゃあ俺も今から中野に行くよ」って言ったんですけどその時実は僕家のトイレで電話に出てたんですよ(一同笑)。先輩はもう嘘をお見通しで「ちゅうえい、もう本当の事言っていいよ、今どこにいるの?」って聞いてきたので、「そうっすね。今便器の上に座ってます」って答えたら「え、どこの?店の?」って聞かれたので「あの、僕の家です」って(笑)。だから、一度嘘をついちゃうと引くに引けなくなる気持ちはよく分かります。僕の場合は先輩が優しく包んでくれたからよかったですけど、ジョンの場合は相手が奥さんふたりですからね……大変なことになりますよ。ジャニーズファンの方にも優しい目でみてもらいたい――今回名古屋にも巡回するので、地元の岐阜からも普段お笑い公演を観に来る方が舞台を観に来るかもしれませんね。そうですね。多分うちの実家の家族も来るかもしれないです。あとお仕事でもお世話になっている方がたくさんいらっしゃるので、そういう仕事関係の方々には逆に観てもらいたいですね。不安はありますけど、ちゅうえいはこんなこともやるようになりました、というのを知ってもらいたい。でも家族とか素の自分を知っている人にみられるのはやっぱり芝居でも漫才でも恥ずかしいです。お笑いファンの方はもちろん、主演の今江大地さんや河下楽さんが好きなジャニーズファンの方々にも優しい目でみてもらえるといいなと思いますね。――優しい目で……。そう、本当に優し~い目で見守ってほしいです。僕まだ舞台俳優として産声をあげて数ヶ月しか経ってないですから。僕の娘が今2歳ですけど、それより年下ですからね。まだ首が座ってない状態ですから(笑)。――お話をうかがっていると、普段と勝手はかなり変わりますが、そこで苦労しているというよりは、変化を受け入れてやられているようにみえます。例えばすごいダンディーな役をいただいていたら相当苦労していたと思いますけど、(ボビーという役柄は)僕の芸風とすごく似ているので、そこまで役作りに苦労する事はなさそうです。あ、この「役作り」っていう言葉、今言っててすごく気持ちいいです。――(笑)俳優っぽいですね。ありがとうございます。――(笑)観客にはどんなちゅうえいさんをみてもらいたいですか?(遠くを見つめながら)そうですね、ひとつのチームのなかでもちゃんと準じて笑いがとれる、意外と計算した笑いのできる、すごい達者な大人な男性なんだなっていうところをみてもらいていですよね。いつも馬鹿やってるように思ってたけど、すごい幅の広い素敵な大人だなーって。これからいろんなジャンルでみていきたいなって思ってもらいたい。あらゆる視聴者投票とかがあったら全部ちゅうえいさんにしようって。――(笑)この舞台が終わったら「流れ星」の活動にも変化がありそうですね。そうですね。お笑いもやりつつ、僕は俳優のお仕事をいただけたらありがたいですし、相方はもうサイドビジネスで太陽光パネルだとか、アパートも建てましたし、大家さんとしての経営もはじめましたから。お笑いがんばれよって言ってるんですけどね……。――ちゅうえいさんは俳優の方でどんどん幅を広げて対抗する感じで?そうですね、俳優の方でがんばって、いつか太陽光パネルがあるところに突風を起こして、TAKIUEの太陽光パネルだけが全部吹き飛んで、それがTAKIUEの経営するアパートに突き刺さるっていうのが僕の夢です!取材・文:ぴあ編集部撮影:星野洋介公演情報SHY BOY プロデュース『ラン・フォー・ユア・ワイフ』劇作・脚本:レイ・クーニー翻訳:小田島雄志 / 小田島恒志演出:野坂実出演:今江大地(関西ジャニーズJr.) / 河下楽(関西ジャニーズJr.)ちゅうえい(流れ星) / 新垣里沙 / 緒月遠麻 / 我善導 / 津山直紀 / 清水順二【東京公演】2021年4月7日(水)~2021年4月14日(水)会場:オルタナティブシアター【名古屋公演】2021年4月23日(金)~2021年4月25日(日)会場:ウインクあいち【大阪公演】2021年4月27日(火)~2021年4月28日(水)会場:サンケイホールブリーゼチケットぴあ公演公式サイト
2021年03月12日「ふぉ~ゆ~」の辰巳雄大主演の三人芝居『ぼくの友達』が1月10日に開幕した。それに先駆け公開舞台稽古と囲み取材が行われ、取材には辰巳、田中健、香寿たつきが出席した。舞台「ぼくの友達」チケット情報本作は、マフィアのボス・フランキー(田中)と陽気な妻・シャロン(香寿)の暮らす家に、見知らぬ青年・トニー(辰巳)が訪ねて来ることから始まるハードボイルドコメディ。ジェイソン・ミリガン作「ANY FRIEND OF PERCY D’ANGELINO IS A FRIEND OF MINE」が原作で、翻訳を小田島恒志、演出を元吉庸泰が務める。フランキーの古い仲間パーシー・ダンジェリーノの知り合い、という理由で厳重な警備をくぐりぬけ、彼の家に入ることができたトニー。しかし、話し始めるとパーシーの話題もあやふやで、どこかおかしなムードが漂う。そんな彼を怪しみ、ある“仕事”をさせてみるフランキー。その結果、信用を得たが、トニーが「フランキーの人生の映画化」についての話題を持ち出すと、フランキーは激怒。彼は大の映画嫌いだった――。辰巳にとっての初の単独主演となる本作。ゲネプロ後の囲み取材では「初主演の作品が三人芝居っていう。僕が願っていたものが一気にきた感じで。願いって叶うんだなと思いました。今は、稽古でやってきたことを思い切りやるだけだなと思っています。トニーとして生きることを楽しんでいきたいです」と笑顔。ベテランの田中と香寿との共演については「ふたりの胸を借りて思い切りやっていきたい」と話しつつ「(三人が)親子に見えたり、大親友に見えたりっていう瞬間のある作品なので、稽古中も三人の距離が近くなっていくことを感じました」。そんな辰巳について田中は「すごくがんばってますよ。楽屋が一緒なんですけど、その中でいろんな話ができてね。『やりたかったこと』と言ってたから、この機会は無駄にしちゃいけないよね」、香寿は辰巳と昨年8月の舞台『GACHI(ガチ)』から続けての共演ということもあり「彼がこんなにやる人だっていうのはわかっていたけど、改めて感動しています。最後、泣きそうになっちゃう」と語ると田中も「そうだよね」と共感するなど、三人のチームワークが垣間見える会見となった。どんでん返しに次ぐどんでん返しによって最後まで結末がわからないストーリーを、3人でテンポよく描いていくコメディ。予想外の展開の連続だが、芝居としても「まさかこんな姿が見られるとは」という予想外の姿も見られ、あっという間の1時間45分が楽しめる作品となっている。公演は、2月4日(日)まで東京・DDD AOYAMA CROSS THEATERにて上演中。取材・文:中川實穂
2018年01月15日現代アメリカ演劇を代表する劇作家デイヴィッド・マメットのふたり芝居『オレアナ』が11月6日より東京・PARCO劇場で開幕。初日を前に囲み取材が行われ、出演する田中哲司と志田未来が出席した。【チケット情報はこちら】同作が日本で上演されるのは3度目。今回、演出と翻訳を一新、演出に栗山民也、翻訳に小田島恒志を迎えて上演される。物語の舞台は大学の研究室。大学教師のジョンのところに、講義が理解できないと女子大生のキャロルが尋ねてくる。しかしふたりの会話はどこまでも噛み合わず、その不協和音は思わぬ事件へと発展していく・・・。同作が舞台初出演となる志田。「これまでずっと逃げてきたんです(笑)。ただずっと自分は安全なところにいるなという想いがあったので、新しい事に挑戦してみようと思って。でもやはり難しいですね、セリフを覚えるのが大変でした。失敗できないというプレッシャーもありますし」と話した。通常の稽古のほかに、ふたりで自主的に稽古を行った。「稽古前や、稽古が終わってからもやったり。それぐらいしないと追いつけない作品なので。会話劇でふたりなので・・・大変ですね」(田中)舞台初出演の志田に対し、何かアドバイスをしたのかと報道陣に問われると、田中は「むしろ邪魔してました(笑)。もう少しセリフ覚えるスピードを落としてくれる?僕が追いつけないからって(笑)。それくらい最初から完璧でした」と語った。更に「いきなりふたり芝居というのは相当なハードルですよね。栗山さんの演出というのも初舞台としては大きなハードルですが、その全てを未来ちゃんは越えてきている」と絶賛。志田は田中に対し「田中さんの出ている舞台を2度ほど拝見させていただいたのですが、とても輝いて見えて・・・映像ももちろんですが、舞台でもより輝く方なんだなと思いました」と話した。どんな人に同作を観てもらいたいかと言う質問に田中は「男性・女性、年齢によっても捉え方が違う作品だと思ってます。なので、より多くの方に観ていただいて、それぞれの感想を持っていただきたいですね。僕らも観に来た方に感想を聞きたいです」と語った。舞台『オレアナ』は11月29日(日)まで東京・PARCO劇場で上演。その後、愛知、福岡、広島、大阪を周る。
2015年11月12日現代アメリカ演劇を代表する劇作家デイヴィッド・マメットのふたり芝居『オレアナ』が11月6日(金)、東京・PARCO劇場にて開幕する。日本での3度目の上演にあたり、演出(栗山民也)と翻訳(小田島恒志)を一新。確かな存在感で高い評価を得ている実力派、田中哲司と、豊かな可能性を秘めて初舞台に挑む志田未来の新鮮な顔合わせが注目されている。物語の舞台は研究室という“密室”だ。大学教師のジョンと女子大生のキャロル、ふたりの会話はどこまでも噛み合わず、その不協和音は思わぬ事件へと発展していく。“セクシャル・ハラスメント”が社会問題として注視される契機となった作品だが、新演出を手掛ける栗山は「この作品においてセクハラは一番の問題ではない。なぜセクハラがマメットの気持ちを動かしたのか、それは言葉の持つ曖昧さにある」と語る。舞台『オレアナ』チケット情報「どこの段階からどこの段階がセクハラなのか、という定義は何もない。そんなつもりはなかったのに…という曖昧で無意識なものが作用して、大きな事件に膨れ上がるんです。ようは、冷戦後の90年代からの世界はある物事が起きてもそこにひとつの解答なんてない、という“不確定性の時代”に入っているんですね。世界のパワーバランスに変化が起きた。むしろセクハラよりも重要なのは、ディスコミュニケーションの問題ですね。ふたりの会話はいつまでたっても成立せず、最後まで組みしない。それまでの劇作家は、愛について、幸せについて語るために、ふたりが何かひとつの物事に向けてまっしぐらに進む様子を描いてきた。でもこのふたりは全然違うベクトルに向かっている。だからもし先輩の劇作家がいたなら“どちらかはっきりさせろ”と言うだろうね(笑)。だけどマメットは“この曖昧さ、不確定性こそ、現代である”という描き方をしたわけです」稽古場を覗くと、わずかに傾斜した舞台面に、不安定に机やソファが置かれたジョンの研究室のセットがあり、その中で田中と志田が対峙していた。田中をじっと凝視したままの志田と、まるでその視線から逃れるように落ち着きなく電話に応対している田中。なにげない幕開きの風景だが、そこかしこに一触即発の空気が張りつめているのがわかる。「志田さんは、演劇のことをまだよく知らないところが、逆にいい。全身で相手をグッと見る、不思議な強い集中力を持っていて、すごく純粋に役と向き合っています。田中さんは、居方が妙に芝居っぽくなく、柔らかい。。俳優の仕事は劇作家の残した言葉を今に具象化することで、その身体から歴史の記憶が見えてこないといけない。田中哲司は、それに近い身体を持っている俳優だなと感じます」緊迫の糸は最後まで緩むことはない。「“演劇は関係性の上で起こる、生きた衝撃の瞬間である”、それが作家のテーマだったんじゃないかな」と栗山。俳優にとっても、また観客にとってもまさしくパワープレイ。劇場でしか味わえない生々しい衝撃を受けとめたい。東京公演は11月6日(金)から29日(日)まで。その後、全国を巡演。取材・文上野紀子
2015年11月04日アメリカ演劇界の鬼才デイヴィッド・マメットによるふたり芝居『オレアナ』が11月、東京・渋谷のPARCO劇場で上演される。今回は、栗山民也の演出、小田島恒志の新翻訳で装いを一新。舞台や映像で幅広く活躍する実力派、田中哲司と、満を持して初舞台に挑む志田未来の新鮮な顔合わせが実現した。登場するのは大学教師のジョンと女子学生のキャロル。ふたりだけの研究室で交わされる会話は、両者のパワーバランスを微妙に変化させてゆく。はたしてこれは“セクシャルハラスメント”なのか…!?【チケット情報はこちら】「最初の会話は内容の薄さを思わせて、二幕、三幕と進むうち、ふたりの立場がガラッと変わっていく。この面白さは舞台ならではの醍醐味ですよね」と語る田中は、志田に「台本読んでみて、どうだった?」と問いかける。志田は「ふたりの会話が続くうちに、少しずつ話がこじれていきますよね。自分が何かひとつでも間違えたり、うまく入り込めなかったら作品として成立しないなと。はあ~舞台ってこんなに大変なんだ!ホントにできるかな!?と思いました」と、初舞台への率直な思いを返した。言葉を吐けば吐くほどすれ違い、両者の溝を深めてゆく。そんなディスコミュニケーションの恐ろしさを描いた問題作では、ジョンとキャロル、どちらの心情に寄り添うかで観客の判断も大きく揺さぶられることになりそうだ。「キャロルを“言いがかりをつけるイヤなヤツ”と見る人もいれば、“あれは彼女が可哀想だ”と思う人もいるだろうし。とらえ方によって見方が変わる、不思議で奥深い作品ですよね。僕はキャロルが怖いし、腹の底がみえないと思いました。そんな、ちょっとしたことをセクハラにさせてしまうこの子は何者だと。男目線ですよね」(田中)。「私は完全に女目線で、キャロルに感情移入しながら読みました。伝えたいことが伝わらないもどかしさを感じて、理解してもらいたいのに全然違う答えが返ってきて、モヤモヤして……。彼女がすごく可哀想に思えました」(志田)過去にTVドラマで共演した間柄ゆえ、和やかな会話が続くふたり。「未来ちゃんにポテンシャルがあることは十分知っているので、初舞台でも何の心配もないです。大丈夫、頑張ろう」と田中は気さくに声をかけるが、そのやりとりは劇中のふたりに重なるようで…。「ホントですね。大丈夫だよ、なんて言ってたら足元をすくわれたりして…!」(田中)男と女が繰り広げる緊迫のパワープレイを、はたしてどちらに肩入れして観ることになるのか。ぜひ劇場で確かめてほしい。「今までの自分になかったものを引き出せる作品になるんじゃないかなと思うので、すごく楽しみです」(志田)。「女性のお客さんにはにらまれるような気がするので、男の人には僕の味方になって観ていただきたい(笑)。きっといい作品になると確信しています」(田中)『オレアナ』は東京・PARCO劇場で11月6日(金)から29日(日)まで上演。その後、愛知、福岡、広島、大阪を周る。東京公演のチケット一般発売は9月5日(土)午前10時より開始。取材・文:上野紀子
2015年09月04日ドラマや映画で活躍する演技派女優・志田未来が、アメリカ演劇界の鬼才、デビッド・マメットの問題作「オレアナ」で初舞台を踏むことが明らかになった。昇進を目前に控え新居の購入も決まり、前途洋々、順風満帆の若き大学教授・ジョン。彼の研究室を一人の女子学生・キャロルが訪れる。教授の授業についていけない彼女は、パニックに陥り、どうか単位を取らせて欲しい、と涙を浮かべて懇願する。教授は、彼女の肩を抱いて慰め、紳士的な態度で相談に応じた。しかし後日、彼女が教授を“セクシャルハラスメント”を理由に大学当局に訴えたことにより、2人の立場は全く逆転する…。1992年に発表した本作は、クライマックス・シーンで思わず「ブラボー」と拍手する者、ブーイングして席を立つ者など観客を騒然とさせてきた。新聞の社会面を始め、マスコミがこぞって取り上げる程の話題となり、その年、海を越えて飛び火し、世界中で上演。ロンドンではマメットの朋友ハロルド・ピンターが演出、パリではキャロル役をフランスを代表する女優シャルロット・ゲ―ンズブールが演ずるなど、世界中で注目のキャスト&スタッフにより、現在も上演され続けている。日本ではパルコ劇場にて、1994年酒井洋子訳、西川信廣演出、長塚京三×若村真由美の出演で上演し、その年の「読売演劇大賞・優秀作品賞」を受賞、1999年には、長塚京三×永作博美の出演で再演されている。今回は、演出に栗山民也を迎え、小田島恒志の新翻訳で装いも新たに16年ぶりに上演。大学教授役には、『ビリギャル』や「ヤメゴク~ヤクザやめて頂きます~」(TBS)で存在感を発揮する田中哲司。そして女子大生役に、ジョージ・クルーニー主演のディズニー映画『トゥモローランド』で吹き替えを担当するなど、活躍の場を広げ続ける志田未来が本作で初舞台に挑戦する。田中さんは、「『オレアナ』の上演にあたっては、楽しみな気持ちと不安が入り混じった複雑な心境です。11月はまだ先のようで、実は時間がないですから。志田未来ちゃんとは映像で何度か一緒に仕事をしていて、とても信頼を寄せています。稽古場でも舞台上でも助けてくれそうです(笑)」とコメントを寄せた。志田さんは「舞台は、いつかやりたい、やらなくてはと思っていました。このお話を頂いたいまが“その時”なんだと思います。舞台のことは、正直、何も分かりませんが、楽しみたい気持ちでいっぱいです」と喜びを語った。田中さんとの共演についても「ドラマでご一緒させていただきましたが、不思議なオーラのある方だと思います。そんな素晴らしい大先輩から一緒にいいものを創ろうと言っていただいたので、一生懸命頑張ります」と意気込みを語った。舞台「オレアナ」は11月6日(金)よりPARCO劇場ほか全国にて順次上演。(text:cinemacafe.net)
2015年06月11日