と宅間はいう。また何より、普段の入山に、役とは正反対の静かで大人っぽいイメージがあることも大きかった。「これまでにない彼女を見せられたら、ファンの方も含め、みんながびっくりして面白がってくれるんじゃないかなと思うんです」。
入山自身も宅間の思いは心得ている。「自分とは違う役だからこそ、やってみたいと思いました。初めての舞台は怖いですけど、20歳になったので、これまで経験したことのないものにチャレンジしていきたいと思っているんです」。演技はドラマや映画で経験済み。「“もっとこうすればよかった”と思って毎日つらかったです(笑)。
でも、だからこそ生きてるっていう感じがしたので。もっともっと突き詰めていきたいと思います」と意欲的だ。その熱意には宅間も「最終的には、お客さんのためにどれだけ妥協せずに向き合うかということが大事になってくるので、その気持ちがあれば大丈夫」と太鼓判を押す。
その観客のためには、宅間は「お客さんが芝居の当事者になれるような仕掛けを考えている」そうだ。そもそも宅間曰く、アホなキャラクターが満載の「動物園のような」芝居である。入山も「身を預けて今まで開けたことのない扉を開ければ」