超絶技巧のアリアが聴きどころ!ロッシーニ『セビリアの理髪師』
このオペラは彼の成長物語でもあるのです。初演した歌手が優秀だったのでロッシーニは彼のためにオペラのフィナーレに「もう逆らうのをやめろ」という超絶技巧のアリアを書きました。ところがあまり難しいのでこのアリアはカットされることが多かったんです。最近はロッシーニ歌手の技術が進んで僕を含めてこのアリアを歌う場合が増えてきました。『セビリアの理髪師』という作品の価値をより輝かせる名曲です。日本のお客さんにもぜひ聴いていただきたいです」
演出は人気の高いヨーゼフ・E.ケップリンガーだ。「規模が大きく仕掛けがたくさんある、とても良いプロダクションです。カラフルでモダンなのにオペラのストーリーをきちっと伝えているところが素晴らしいと思います」
ミロノフはロシア出身だが、今やロッシーニ歌手として世界中で活躍している。
「日本に来る前にはウィーン国立歌劇場で『ラ・チェネレントラ(シンデレラ)』を歌っていました。日本の次はイタリア、次はスイス、次はフランスと、来年も僕が歌うオペラはほとんど全てロッシーニです。自分で自分のことを『ロッシーニ大使』と呼んでいます(笑)。」ロッシーニを世界に広めるロッシーニ大使が歌う名アリア、お聴き逃しなく!
11月27日(日)