くらし情報『倉本聰が封印していた幻の感動作とは?』

倉本聰が封印していた幻の感動作とは?

左から、中村龍史、倉本聰

左から、中村龍史、倉本聰


スポーツの感動に負けたくない。動機はシンプルだった。アスリートが流す汗と涙と疲労の分だけ感動が生まれるのだとすれば、それに負けない量を目指せばいい。理屈もわかっていた。しかし、いざ演劇で実現しようとすると、そこには想像を絶する過酷さが待っていた……。

富良野GROUP特別公演『走る』チケット情報

倉本聰が、ついに幻の作品の封印を解く。1997年に富良野塾12期生卒塾公演として初演し、2009年の24期生卒塾公演まで断続的に再演を重ねながらも、富良野以外で上演することのなかった『走る』、その初めての全国ツアーに踏み切るのだ。

倉本は言う。
「けが人が続出しちゃうんで、移動の多い全国公演には出せなかったんです。とにかく、ただ事じゃない厳しさなんですね。スポーツドクターに見せたら、中田がサッカーで1試合で走る量に相当すると言われたほどです」。

マラソン走者に扮した役者たちが全編に渡って走り続ける舞台。といって、ステージ上を走り回ればいいのではない。マラソン中継ではカメラが特定の走者を追えば走者は画角から消えないが、舞台で走る人物にフォーカスするには、発想の転換が必要だ。

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