世田谷パブリックシアター20周年、野村萬斎「現代演劇を刷新」
左から、永井多惠子 館長、野村萬斎
4月6日、東京・世田谷区の公共劇場、世田谷パブリックシアターの開場20周年記念発表会が行われ、公益財団法人せたがや文化財団理事長で同館長の永井多惠子と、芸術監督の野村萬斎が会見を行なった。
永井館長は「野村さんは、狂言師という伝統芸能を継ぐ方でありながらイギリスに留学されたご経験もあり、現代演劇にも精通している」とコメント。萬斎は「われわれ伝統芸能に携わる者が、現代演劇を刷新する力になれると思っております」と語り、20周年記念プログラムを紹介した。
6月には、1998年に同劇場のオープニング・シリーズとして上演された勅使川原三郎のダンス作品『ABSOLUTE ZERO 絶対零度2017』が待望の再演を迎える。野村は「世田谷で生まれた作品が世界各国を周り、18年ぶりに帰ってくることを誇らしく思っております」と期待を寄せる。
7月には、平家物語に題材を取った木下順二の不朽の名作『子午線の祀り』が野村萬斎自身の演出・主演で上演される。1979年に初演され、自身も1999年、2004年に出演を重ねてきた本作について「新キャストと演出で、戯曲を解体し、再構築した新たなものをお見せしたい」