くらし情報『『パレード』石丸幹二「この時代だからこそ観て考えて」』

2017年5月22日 12:55

『パレード』石丸幹二「この時代だからこそ観て考えて」

ミュージカル『パレード』撮影:宮川舞子

ミュージカル『パレード』撮影:宮川舞子


1999年にトニー賞最優秀作詞作曲賞、最優秀脚本賞を受賞した秀作ミュージカル『パレード』が5月18日(木)、遂に日本初演を迎えた。主演は石丸幹二と堀内敬子、演出は森新太郎。石丸と堀内は「劇団四季」時代以来17年ぶりのミュージカル共演、森はミュージカル作品を手掛けるのは初となる。

ミュージカル『パレード』チケット情報

本作は、20世紀初頭に起きた冤罪「レオ・フランク事件」を題材にした作品。南北戦争終結から半世紀が過ぎてもいまだその空気を引きずるアメリカ南部を舞台に、人種差別や権力争い、そしてマスコミ、世間によって無実の人間が犯人に仕立て上げられていくさまと、夫の潔白を証明しようとする妻の奮闘を描く。

大掛かりなセットがほとんどない舞台。大きなセット転換もなく、照明の当て方でシーンが変わるシンプルさだ。ただし前方に向かって傾斜のついた八百屋舞台になっているため、舞台上の様子が奥までよく見え、登場人物一人ひとり、本作の重要な存在である“民衆”の表情までわかる。
本作の伝えたいものがそこからも感じられる。

物語の発端は13歳の少女の殺人事件。しかし本作が主に描いているのはその“真相”ではない。

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