『FILL-IN~娘のバンドに親が出る~』公開稽古より
後藤ひろひと作・演出の舞台『FILL-IN~娘のバンドに親が出る~』が、7月13日(木)に開幕する。本作は、『人間風車』や『パコと魔法の絵本』と名作を生み出してきた後藤の、東京では7年ぶりとなる新作公演。亡くなった娘が所属していたガールズバンドに父親が加入し、奮闘する人情物語で、吉本新喜劇座長の内場勝則、女優の相楽樹、乃木坂46の松村沙友理、声優の千菅春香らが出演。作品内でバンド演奏も披露する。その公開稽古が行われた。
【チケット情報はこちら】
稽古場では3つのシーンを公開。ひとつ目は、娘の葬儀などが終わった後に、主人公・幸吉(内場)と妻・文音(柿丸美智恵)が会って話をする短いシーンだ。幸吉は、音楽活動に反対して娘を勘当、それを理由に文音とも別居している。
文音は娘を失った悲しみを語り、その真っ当とも言える言葉が、幸吉の定まらない感情を浮き立たせる。静かだが印象的なシーンだった。
ふたつ目は、幸吉が元部下の薮内(汐崎アイル)にドラムを教えてもらうシーン。かつて「音楽をやっている」という理由で薮内をクビにした幸吉が、その音楽を習いに来るというなんとも言えない場面だ。