山海塾・天児牛大、新国立劇場初登場を前に自らの制作の過程を明かす
左から、天児牛大、大原永子
20周年を迎える新国立劇場に、世界的な評価を得る舞踏カンパニー「山海塾」が登場。11月に開幕する『海の賑わい 陸(オカ)の静寂―めぐり』を前に9月22日、主宰の天児牛大(あまがつうしお)が新国立劇場の舞踊芸術監督・大原永子と共に会見に出席した。
山海塾「海の賑わい 陸の静寂-めぐり」チケット情報
舞踏を「重力との対話」と捉え、誕生や死をテーマに作品を発表し続けてきた山海塾。設立から42年、ヨーロッパ進出から37年が経つが、新国立劇場登場は今回が初めて。大原芸術監督は以前から山海塾の評価をヨーロッパの現地の人々から耳にしていたそうで「日本人としてとても誇らしかった」と語り、新国立劇場での上演実現への感謝を口にした。
今回の『めぐり』はパリ市立劇場、シンガポールのエスプラネイド・シアターズ・オン・ザ・ベイ、北九州芸術劇場との共同制作による作品であり、モチーフは“生きた化石”とも称される深海生物のウミユリ。舞台上にはウミユリを模した美術が置かれる。天児は「ツアーで海外を訪れたとき、自然史博物館に行くのが好きなんです。
2億5千万年前に日本の海で繁栄していたウミユリが化石となって、いま我々と向かい合っている。