2017年9月27日 18:00
高畑淳子が体当たりで魅せる“九転十起”の不屈の精神
まさに転んでは起き上がる、その繰り返しである。坑夫の家族に謝罪するシーンでは、高畑の全身全霊の叫びが胸を突く。そんな豪傑ぶりから一転、崇拝する五代友厚(葛山信吾)との対面シーンでは、乙女の眼差しを向ける浅子・高畑のしおらしい表情がなんとも微笑ましく、頬が緩んだ。濃厚エピソードの連続である第一幕ですでに圧倒されたが、この先にはさらに笑いと涙を誘う展開が待ち構えている。ひとりの女性の生きざまが伝える不屈の精神、その真の勇気をぜひ劇場で受けとめたい。東京公演は10月28日(土)まで。その後各地を周る。チケットは発売中。
取材・文上野紀子
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