(北澤)。
また、『オペラ座の怪人』で初舞台を踏み、クリスティーヌを10年以上演じているという苫田は、「この作品はどこを切り取っても美しいなと思います。20代の頃より30代になった今のほうが、随所により繊細な美しさを感じます。衣裳、舞台美術、すべてが美しいのですが、物語の内容自体がとても美しい。演じるたびにその魅力を感じさせてもらえる作品だなと思います」と作品の魅力を語る。
それぞれに印象的な曲やシーンを尋ねると、「クリスティーヌがコーラスガールからメインキャストに上り詰めるシーンで歌う『シンク オブ ミー』という曲が大好き。シーンとしてはやはりラストシーン、クリスティーヌが去ってしまうところでいつも泣いてしまいます」と北澤。苫田は「2幕の『墓場にて』というソロナンバー。
その一曲でクリスティーヌはすごく成長するんです。すごく好きでやりがいがあるなと思っています。2幕最初の『マスカレード』という華やかなシーンは、ぜひ楽しんで観ていただければと思います」とコメント。合同取材後、怪人役候補のひとり村 俊英が『ザ・ミュージック・オブ・ザ・ナイト』を能舞台で披露。優しくも切ない、情感あふれる歌声で歌い上げた。