桜井玲香と藤間爽子が、中屋敷法仁演出で野田秀樹の名作『半神』に挑戦
「初舞台で不安もありますが、楽しみたいです。誰からも愛されるアイドルである桜井さんがシュラで、私がマリア。私はどちらかと言うとアクがあるタイプなのですが、それを封印し、桜井さんから愛される秘訣を学びたいですね」
年齢に加え、身長もほぼ同じだというふたり。中屋敷は「おふたりとも舞台女優で、違う芸能をなさっています。そして、どちらも集団でやる芸能であり、愛される責任のある仕事だという共通点がある。野田戯曲は、答えを僕らが提示するのではなく、お客さんに投げかけるものだと思うので、おふたりが、自分の面白さや可愛さを見てほしいというパフォーマーではなく、素直な体と素直な声を持っていることがとても頼もしいです」と述べる。ふたりも「日本舞踊をやっているさわちゃんはやっぱり所作がきれい。女性らしい所作を学びたいです」(桜井)、「日本舞踊は基本的に重心が下ですが、ダンスは上。
乃木坂46の皆さんのダンスを見ると、どうしてあんなに早く動けるのだろう?と気になります」(爽子)と、お互いに刺激を受けている様子。初演から32年。2018年に、この作品はどう響くだろうか。「僕は演劇の楽しみって、人間の残酷さに気付くのではなく、自分の残虐性に出会うことだと思うんです。