そういう意味では安心感はすごく大きくて。それぞれの演者さんが目的のお客さんでも、違うジャンルの演目を観たらどれも絶対に楽しい、そんなラインナップだと思います」
さらに今回こだわったのが、塚本功によるライブ演奏。「塚本くんには“夏の終わり”をテーマに演奏してもらおうと思っています。すごくソウルフルな歌と演奏で、これがとにかくすごい。みんなぶっ飛ぶと思いますよ」
「いつかはロメロさん(※『ゾンビ』などゾンビ映画の先駆者として知られるジョージ・A・ロメロ監督)的なポジションになれたら」と笑うほど、入江のレパートリーにゾンビものは多い。数だけで言えば、ロメロ監督をもしのぐほどだとか。そんな数ある入江のゾンビ作品の中でも、絶対に外せない1本が『帰郷』だ。「毎年やっても胸にくる作品ですからね。
我ながらすごいなと (笑)。落語の『芝浜』みたいな感じで、夏の終わりに『ゾンビフェス』があって、最後に『帰郷』をやる。そんなことが根づいていけばいいなと思いますし、それまでは頑張って続けていきたいですね」
笑えて、切ない、そんな唯一無二の『ゾンビフェス』。忘れられない夏の一夜になるはず。
そのほか出演者には、オクイシュージ&野口かおる(演劇)、坂本頼光(無声映画活弁)、立川志ら乃(落語)。チケットは発売中。
取材・文:野上瑠美子