ウッドベースや打楽器も入る演奏で“お囃子”を気軽に
けれどこのステージは『観客を喜ばせる』ことを目指しており、初期は四苦八苦しながらも、今はそこに近づいたと自負する。「このプロジェクトを始めたのはその想いだけです。オペラなどもそうですが、古典音楽ってある程度知識があって初めて楽しめる面がありますよね。でも『お囃子プロジェクト』に関しては、気軽に来て“面白かった”“楽しかった”と言ってもらえて、また観に来てくれるような、そんな内容になっていると思います」(左太寿郎)
楽曲も、昭和歌謡から歌舞伎の儀礼音楽『着到』をアレンジしたものまで幅広いが、どれも“古典とは全く違うことをする”のではなく古典のフレーズをそのまま生かしながらミックスしたアレンジで勝負しているのがこだわり。洋楽器のメンバーともセッションを重ねる中でよい関係ができているといい「ジャズのような感じです」(左太寿郎)と回を重ねるごとにアレンジも深まっているそう。
また、「“演奏会”と違うのは、つたないトークです」とふたりが笑うように、それぞれのキャラクターが生かされたMCも見どころ。お囃子の法則など舞台がより楽しめる豆知識も伝授してくれるが、それに加え「プロレスの決め台詞を一緒に言うと盛り上がるんですよ」