廣瀬智紀と川栄李奈が恋をして変わっていく「カレフォン」稽古レポ
そんなふたりを取り巻く、戸塚、柳、山崎。戸塚は有能でやる気溢れる社長の息子を、柳は気は強いがサバサバとした茜の同僚を、生き生きと演じ、茜の淡々とした日々をテンポよくみせていく。山崎は、茜の現職場の上司に加え、駿の野球部時代のコーチや、茜と駿が出会ったバイト先の上司などさまざまな役をインパクト大に演じわけ、ひとつひとつで笑いを起こしていた。
それぞれの過去や現在を描くなかでも、駿と茜の恋が始まり深まっていくシーンは本作ならではの見どころのひとつ。惹かれ合い、互いが見せる変化、特に心を閉ざしていた駿からふいにこぼれる笑顔は、これぞ恋愛ものの醍醐味!とでもいいたくなるような威力があり、それに対して茜の戸惑いながらも滲み出る嬉しそうな表情も魅力的。そのぶんその後の展開がより辛くなること必至ではあるが、ふたりの甘い変化にぜひ注目してほしい。
大塚愛初となる書き下ろし舞台主題歌『Dear, you』も楽しみな舞台「カレフォン」は、10月4日(木)から21日(日)まで東京・オルタナティブシアターで上演。その後、大阪、広島、埼玉、宮城、北海道を巡演する。
取材・文・撮影:中川實穂
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