宮崎秋人と木村了が正反対のランナーを演じる稽古に潜入
「光より前に~夜明けの走者たち~」稽古場より
谷賢一が脚本・演出を手掛ける舞台『光より前に~夜明けの走者たち~』が11月14日(水)に開幕する。その稽古場に潜入した。
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本作は、1964年の東京五輪で銅メダルを獲得するも次のメキシコ五輪を目前に自殺した円谷幸吉と、東京五輪での挫折を乗り越えメキシコ五輪で銀メダルを獲得した君原健二という、ふたりのマラソンランナーの物語を初めて作品化する舞台。円谷選手を宮崎秋人、君原選手を木村了、スポーツライター・宝田を中村まこと、君原のコーチ・高橋を高橋光臣、円谷のコーチ・畠野を和田正人が演じる。
この日まず行われていたのは、東京五輪での自分の走りに失望した君原が高橋コーチに退部届を出すというシーンの稽古。頑なな態度で退部を押し通そうとする君原と、それを軽妙にかわそうとする高橋コーチという10分ほどの場面だ。しかしそのやりとりで、共に曲者である君原と高橋コーチの会話は、心の底を隠しあったまま続けられていることがしっかりと伝わってくる。木村と高橋の緻密で濃密、そして予想外ともいえる芝居作りが堪能できるシーンとなっていた。
次は、メダリストになったことでサイン会や講演会に時間が取られ練習できないことに苛立つ円谷と、その気持ちを受け止めながらも??咤激励する畠野コーチのシーン。