阪田知樹 撮影:源 賀津己
「リストは自分にとって特別な作曲家。音楽人生の重要な軸です」多彩なレパートリーで旺盛にコンサート活動を繰り広げるピアニスト阪田知樹が、「リストへの誘い」と題した、オール・リスト・リサイタルを開く(2019年2月11日(月)・横浜みなとみらいホール)。
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2016年、作曲家の祖国であるハンガリーのブダペストで開催されている「フランツ・リスト国際ピアノ・コンクール」を、アジア人男性として初制覇した阪田のライフワークだ。「リストというと、どうしても一部の有名曲や、超絶技巧というイメージにスポットが当たってしまいがちです。でも、彼は約75年の長い生涯の間に、大きく作風を変えていった作曲家。そのさまざまな面をお聴きかせできるプログラム。リストの魅力を知っていただくためのきっかけになるコンサートです」
プログラムは3部構成。《ラ・カンパネッラ》《ハンガリー狂詩曲第2番》《ピアノ・ソナタ ロ短調》といった人気曲を組み込みながら、リストの多面性を聴かせてくれる。
2種類の《ラ・カンパネッラ》が聴けるのは面白い趣向。実はリストは同じ《ラ・カンパネッラ》の素材を使って4種類の曲を作曲しており、今回は、1番よく弾かれる『パガニーニによる大練習曲』第3曲と、27歳の初期作品『パガニーニによる超絶技巧練習曲』第3曲のふたつの版を聴き比べることができる。