くらし情報『「川瀬賢太郎が神奈川フィルと奏でる『レクイエム』」』

「川瀬賢太郎が神奈川フィルと奏でる『レクイエム』」

「川瀬賢太郎が神奈川フィルと奏でる『レクイエム』」

川瀬賢太郎 (C)Yoshinori Kurosawa


2月23日(土)、神奈川県民ホールを満たすのは、気宇壮大な響きだろうか。それとも内に外に烈しい祈りの情趣か。どちらも舞う。

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ルーティンに陥ることなく、常にアーティスティックな高みを目指す指揮者川瀬賢太郎のタクトに導かれ、好調神奈川フィルハーモニー管弦楽団がヴェルディの傑作『レクイエム』を奏でる。真摯に紡ぐ、と正しく言い換えるべきだろうか。若手、中堅のアーティストが相乗効果を発揮し、ここへきて演奏のクオリティを大いに高めている神奈川フィル。ファンの声援も熱いこのオーケストラが、常任指揮者川瀬賢太郎、練達の歌い手たち、神奈川フィル合唱団と宗教音楽の最高峰に寄り添うのだ。期待しないでどうする。


川瀬と神奈川フィルは昨年、生誕100年のバーンスタインに腕を揮った。権代敦彦の『子守歌』とマーラーの交響曲第4番を通じ、オーケストラ芸術の使命、オーケストラの存在価値をあらためて知らしめた。大久保光哉が指揮・指導する神奈川フィル合唱団はモーツァルト、それにベートーヴェンの交響曲第9番を歌った。多彩なキャリアを誇るソプラノ浜田理恵、メゾソプラノ山下牧子、バス妻屋秀和、それに気鋭の若手テノール宮里直樹と、独唱陣も頼もしい。

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