妻夫木聡が「愛おしすぎる」と語る『キネマと恋人』の魅力とは!?
寅蔵&高木と騒動を繰り広げるハルコ役の緒川たまき、その妹・ミチル役のともさかりえをはじめキャスト全員が意気投合、とてもいい空気だったとか。この舞台の音楽を今でもよく聴くほど“お気に入り”の作品になったというが、初演の稽古場ではやはり産みの苦しみもあったようだ。
「稽古中にだんだんと台本ができてくるから、突然“ここからこの長ゼリフなの!?”とか、毎日宿題を出されるような状態で。でもそんな経験は初めてだったから、後半は逆に台本が来るのを面白がってましたね(笑)。でもそれも理由があって、KERAさんはやっぱり稽古場での俳優を見てから書きたい、って言われていて。究極の当て書きですよね。俳優のいい部分も悪い部分も詰め込まれるし、だからこそみんなに愛される作品になったのでは、と思います」
ときには場面のアイデアをキャストたちから出し合ったりと、妻夫木にとっては初めての体験が多かった作品というのもあり、再演への意気込みも大きい。また、スクリーンから飛び出してハルコと恋をする寅蔵、寅蔵をなんとかスクリーンに戻そうとするうちにやはりハルコに恋をする高木と、なかなか珍しいパターンの1人2役を演じる点も注目だ。