永作博美をノラ役に、『人形の家』の15年後を描いた問題作
永作博美撮影:源 賀津己
ヘンリク・イプセンの名作『人形の家』の続編として、新進気鋭のアメリカ人劇作家ルーカス・ナスが発表した『人形の家 Part2』。本作が日本初上陸し、栗山民也の演出により上演される。そこで主人公のノラを演じる永作博美に話を聞いた。
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『人形の家』といえば、良き妻であり良き母だったノラが、自らの生き方に疑問を抱き、ひとり家を出て行くまでを描いた近代古典の傑作。そんなノラが、15年ぶりに帰って来るところから本作は始まる。「あの先を見られるということに、まずはやっぱりワクワクしましたね。何を考えていたんだろうとか、何を言うんだろうとか、どの面下げて帰って来るんだろうとか。やっぱり顔が見たいですよね。
イプセンのノラは可愛らしくて奔放な女性というイメージですが、こちらのノラも相変わらず自由は自由。でもそれが現代っぽいというか。全体的に古典感が薄れていて、それがまた新たな魅力になっていると思います」
本作の登場人物はノラ以外に、夫のトルヴァル、乳母のアンネ・マリー、娘のエミーの4人。しかし舞台上はほぼノラともうひとりという構図になっており、結果ふたり芝居が続いていくような展開となる。