木下晴香、城田優演出の舞台『ファントム』でヒロインに
と背中を押されたという。「まだ頭で考えた範疇でしか表現できない自分にとって、城田さんはその考え方さえも広げてくださるような方。本作で自分の知らなかった自分が見つかるんじゃないかな」。Wキャストは役を客観視できるのが利点という。「負けず嫌いな性格なので、相手のすごさを見ることで力が沸くし、逆に自分はこうだなと演技の軸が定まりやすい」。相手役がWキャストの場合も自らの軸はぶらさず、その都度沸き起こる感情を大切にしている。
「加藤さんは優しさの中にも憂いを感じる方なので、エリックの悲劇性をどう表現されるのか楽しみ。城田さんは歌の言葉がすごく心に入ってくる方なので、聞いていて力をもらったり、気づいたら泣いていたこともありました。
最近表現者として、お客様に伝わったものがすべてだなと感じることが多く、城田さんには心に響く表現の仕方をいろいろと教わりたいです」。
進路に迷っていた学生時代、ミュージカル『レディ・ベス』を見て進むべき道が定まった。「力強いヒロインの姿が、本来の自分を目覚めさせてくれました。ミュージカルにはそういうパワーや熱量があると思うので、今回も『こんな衝撃を受けたのは初めて!』と言っていただけるような作品にしたいなと思います」。