くらし情報『渡辺謙という役者のエネルギーを存分に味わえる舞台』

渡辺謙という役者のエネルギーを存分に味わえる舞台

渡辺謙という役者のエネルギーを存分に味わえる舞台

渡辺謙 撮影:石阪大輔


新生PARCO劇場のオープニング作品第一弾として上演される『ピサロ』に、渡辺謙が主演する。スペインのインカ帝国征服を描いたこの物語で演じるのは、スペイン将軍ピサロだ。35年前、同じくPARCO劇場で山崎努主演で上演されたとき、渡辺はインカの王アタワルパを演じてその名を世に知らしめている。いわばエポックメイキングとなった作品に、今度は主演としてどう挑むのか。渡辺謙がどう渡辺謙となり渡辺謙であり続けているのかを、ぜひ目の当たりにしたいものである。

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かつて山崎努が演じた役を演じることになった渡辺。「山崎さんのピサロは体感として僕のなかにも鮮明に残っているので怖さはあります。でも、それを超えようとか、違うことをやってやろうというのではなく、今の年齢になった僕が感じるものを、今のお客様に伝えるということを探っていきたい」と真摯に語る。
実際、当時の山崎の年齢を超えて今年60歳を迎える今、「ピサロがなぜインカへの過酷な旅を目指したのか、山さんとはまた違う何かが探せるのではないか」という自負もある。

アタワルパを演じて1度この作品に携わったことをアドバンテージとは捉えていないところも、誠実に芝居に向かう渡辺らしい。

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