宮本亞門「コロナ禍だからこそ、愛の物語を」 映画『チョコレートドーナツ』が初舞台化
と語る。
今回、そのルディを演じるのは東山紀之。宮本は「よくぞ引き受けてくれたなと驚いた。アランの演技をみたら、普通だと怖いのではないかと思う」と話しながらも、「でも、そこに飛び込んできてくれた。社会に戦い続け、悩み、歌を歌うルディのような役は、彼も経験がないはず。役者冥利に尽きるし、役者としての評価が試される役」と期待を寄せる。
また、ポールを演じる谷原章介については、宮本は「谷原さん自身とても真面目で、優しくて、理知的。ポールと似ているところがある」。
そして、「ポールは、ゲイであることをカミングアウトできずに悩んでいるとき、ルディとの出会い、彼の心の旅が始まる。そこをうまく表現できたら」と述べた。
コロナ禍での稽古、そして上演。宮本は「コロナの影響で、いろいろなことが浮き彫りになったし、社会の断絶も感じる。だからこそ僕は、愛にあふれた作品を舞台として出すことで、我々が忘れてはならないものや必要なものを感じてほしい。難しい政治の話ではなく、愛の話。エンターテインメントの色合いも含めながら、ぜひ劇場に来ていただければ」と呼びかけた。
東京公演は2020年12月7日(月)~30日(水)