小野絢子、渡邊峻郁がダンスで紡ぐシェイクスピアの世界
小野絢子、渡邊峻郁
2011年、新国立劇場で初演、その後各地で再演を重ね好評を得た中村恩恵、首藤康之のデュエット作品『Shakespeare THE SONNETS』が、新国立劇場バレエ団のプリンシパルたちによって上演される。初日に登場する小野絢子、渡邊峻郁に作品の魅力を聞いた。
「本を読んでいる時と同じように、想像力が広がっていく感覚があります」と劇場で初めてこの作品に触れた時のことを振り返る小野。シェイクスピアの『ソネット』集を題材とした本作について、「とても不思議な世界観。明確なストーリーがあるわけではないけれど、まるで誰かの頭の中を覗いているような、シェイクスピアのいろんな作品の世界を旅するような感じがします」と語る小野。その「誰か」とは、シェイクスピアか、あるいは振付家・中村恩恵のことなのか──。小野は「恩恵さんの知識量は、図書館の本を全部読んだかと思うほどですし、溢れ出る感性はすごい。次から次へとイメージが出てくる。
彼女の振付には、はっと振り向いただけ、手を差し伸べただけでそこに世界が広がる、そんな力があります」と中村の魅力を説く。
小野も渡邊も、2017年の『ベートーヴェン・ソナタ』の創作で中村、首藤とのリハーサルを重ねた。