バランシン『テーマとヴァリエーション』とのダブルビルだ。
2月の〈吉田都セレクション〉は、鬼才フォーサイスの『精密さによる目眩くスリル』、オランダの巨匠ファン・マーネンの『ファイヴ・タンゴ』、プティの小粋なセンスが光る『こうもり』より「グラン・カフェ」と、大人の雰囲気。「新国初のフォーサイス作品は、かなりのチャレンジになる」とも。
来年4月〜5月の『シンデレラ』に先立ち、エデュケーショナル・プログラムvol.1として「ようこそ『シンデレラ』のお城へ!」を2月に実施。「舞台が作られていく過程をお見せし、舞台をより身近に感じていただけるように」と準備を進める。6月の『不思議の国のアリス』は、海外からゲストを迎えての再演だ。またダンス公演では「DANCE to the Future: 2021 Selection」(11月)、小野寺修二 カンパニーデラシネラ『ふしぎの国のアリス』(2022年3月)、森山開次による『新版・NINJA』を予定。開幕公演前の今年7月に上演する、こどものためのバレエ劇場2021『竜宮』も森山の作品だ。
あらゆる年齢層に訴える多彩な作品が揃う来シーズン。吉田芸術監督の采配に、今後も注目していきたい。
文:加藤智子